甘やかされ過ぎる愛犬たち 金持ちの飼い主は人間にも愛を注いで欲しい

  by あおぞら  Tags :  

その昔、犬を飼うのは屋外であった。犬小屋は家の外、エサも人間の食べ物の余りものが普通だったと思う。

それがそれが、今や犬は室内で飼い、おもちゃを与え、エサはペットフード、洋服を買い着せ替えたり、グルーミングで定期的にペットサロンに通ったりする。愛犬に散在する飼い主も多いはず。それだけ愛犬は家族の一員として愛されているのだろう。

ニューヨーカーには愛犬家が多い。街を歩けば寒い冬に小型犬にコートを着せて散歩している。小型犬にはコートなどは動きが束縛されるので決していいことには思えないけど、それは他者の言う事ではないのだろう。

このままでいくと更に犬のビジネスは伸びていくだろう。今は犬のお葬式まであるようなので、犬にしてみればゆりかごから墓場まで一生面倒を見てもらえるので、心優しく責任感の強い飼い主に恵まれれば一生安泰である。

飼い主にしてみれば家族の一員、家族の癒しで、愛犬と飼い主が相思相愛で文句なし!

街を歩いていてやるせない光景が目に入ることがある。街角に人間がゴロンと横になり死んではいないだろうけど、昼日中眠っているのである。そこを綺麗に着飾った犬が、これまたオシャレなスタイルの飼い主と路上に横になった人間の前を通り過ぎるのである。

甘やかされた犬には何も問題もなく、責任もない。ただ、なんとも言えない儚さや無念さをその光景に感じる。

路上生活者は犬より低い生活レベルで生きているのである。

お金持ちが愛犬にいくらお金を使おうが自由である。犬の洋服をたくさん買って、犬自身が自分たちで着替えすることも出来ずに、まるでお人形のように着せ替えさせられ、最近は犬に靴を履かせている飼い主も多い。

その愛犬に捧げるお金を少しだけでもいいから、路上生活者の為に寄付してくれれば、路上生活から立ち直れる人も出てくると思う。おそらくこれから先、貧富の差は更に広がると思う。ニューヨークのペットショップは年々増えている。ビジネスの動向に鋭い人はペット産業に更に参入し、もっと愛犬にお金を落とすビジネスを生み出すかもしれないし、愛犬家はそういう散財を喜ぶことだろう。

いいことだ、微笑ましいことだ。

ただ、潤沢な資金を愛犬に投入できるお金持ちの皆様に、少しだけ恵まれない人間に対して愛情を注いでもらえるようにお願いできないものであろうか。

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