冬のニューヨークは寒いのですが、室内ではいつも半そでで過ごせる室温なのです。ニューヨークの一般的なアパートはセントラルヒーティングのため、室内のヒーターが寒い時期になれば一斉につき、温度調節は個々でしにくくなっています。
温度調節口はあるのですが、室温がその調整により変わることは残念ながら我が家ではありません。
冬になり室内が温かいことは良いことではあるのですが、これがアメリカの不思議で温度が高くなりすぎて定期的に換気しないと茹でタコになりそうなのです。丁度、湯船に熱いお湯を張り、お風呂に入れない程の熱さの為、勢いよく冷水を入れてかき混ぜて温度調整する感じを、室内でしているのです。
毎年、これを繰り返し、アメリカの豊か過ぎるエネルギーの無駄遣いに呆れているのです。逆に夏、オフィスビルや映画館などはカーディガンを必要とする程に冷えます。冷え性でない人でも、半そでから出る腕は冷たくなっています。アメリカの航空会社の夏の機内の温度が殊の外冷たく感じるのと似ています。
高層ビルの各階が夏には冷え冷え状態で、そこで働く特に女性達はひざ掛けやカーディガンを真夏に愛用しているなんで、信じられませんよね、でも、本当なのです。
世の中便利なことはいいことです。寒い日に温かく過ごせたり、暑い日に涼やかに過ごせるのは、まさに文明を駆使する人間の技です。わかってはいるものの、真冬に何度も窓を開け、ドアを開け、換気を繰り返すのは面倒なことです。
それを考えると日本の家屋は隙間風が吹き、マンションでも寒いですが、こたつという素晴らしいものがあり、ただの温かさだけでなく、一家団らんや、心まで温かくなる優れものがあります。全体的を温めるのではなく、限られた狭い空間を温めて、布団で外部との温かさを遮断して、温かさを逃しません。
アメリカも日本も豊かな国ですが、恵まれすぎていて、特にアメリカはこの室内の温度、特に冬には無駄なエネルギーを使い過ぎていると思います。ありがたいんですよ、でも、度が過ぎて換気をなんどもするのは骨が折れます。
日本のこたつが懐かしく思うのもこの時期なのであります。