イスラム教の預言者・ムハンマドを侮辱する風刺画をめぐり、イスラム諸国と欧米で宗教間の対立が先鋭化している昨今。今度はイギリスの教会でも一騒動が起きた。問題とされたのは、キリスト教とイスラム教…ではなく、ヒンドゥー教だ。
ヨーガインストラクターのCori Withellがサウサンプトンのカトリック教会の施設を借りる予約をしたのは2ヶ月前。いったんは認められたものの、結局ヨーガ教室は開催中止を余儀なくされることに。教会側は「ヨーガはヒンドゥー教のもの。異教の活動は認められない」と主張している。
神父のJohn Chandlerは「ピラティスだと思っていたので」と説明した。確かに呼吸と身体の動きを大事にする点で共通している。さらに神父は瞑想などの精神的な鍛錬も問題視している模様だ。
一方でインストラクターは「エクササイズのみです」と反論している。イギリスで肥満の人が増えていることを憂慮した上で「ヨーガは宗教ではありません。スピリチュアルなものですが、宗教ではないのです」と重ねて説明した。
このニュースを受けて、カトリック側のフォーラムには「ヨーガは本当に危険だと思う」「エクササイズの域を越えているだろう」、ヒンドゥー側のフォーラムには「ヨーガが生まれた遥か昔に宗教などなかったのでは?」「乱暴な決定だ。タリバンばりに保守的じゃないか」といった声が上がっている。
ちなみに近隣のポーツマスの教会も声明を出しており、こちらは「教会内での活動をどうするかは各々の判断だ」というものだ。
画像: 渦中のインストラクターと記事を伝える動画のキャプチャーより
http://www.youtube.com/watch?v=4Is6oERMwdY