マンハッタンは世田谷区程の面積で、ハドソン・リバ―とイースト・リバーに挟まれた細長い島です。ハドソン・リバーは川ですが、イースト・リバーは実は川ではなく海峡なのです。
↑写真はイースト・リバーから対岸のクイーンズを臨みます。川向こうには高層ビルが見えますが、20世紀の頃、1990年代はまだこれほどまでに高層ビルはなかったのです。川沿いの公園からは貨物船が下っていたり、クイーンズに向かうフェリーとおだやかでゆるやかな風景がワイドビジョンで広がります。
マンハッタンは細長い島のため、このようなリバーサイド・パークはマンハッタンを縁取る感じで多くありますが、この公園はリビエラ感がありなんだかゴージャスな空気があります。
秋元康さんは80年代後半ニューヨークに住んでおられ、自宅の高層アパートの窓からこのイースト・リバーを眺め『川の流れのように』の着想を得たそうです。どおりでこの風景はなぜか人生を考えさせるのです。
このように美しい公園も実は夏の朝にはホームレスの人たちが公園を寝床にしています。早朝の散歩は気持ちよく、少し不安もありましたが、ウォーキングで通り抜けると、地面にそのまま眠っている人が数人いました。地面は硬くても早朝は本当に気持ちいい場所です。
ホームレスの人たちがたむろしていたせいもあり、5、6年前は街灯がほぼすべて壊されて、それだけで公園全体の治安が悪いように見えました。今のような街灯でなく、丸く大きな電球でしたのでホームレスの人たちが石を投げて電球を割ってしまったのでした。
ただ、それらも含めての公園です。マンハッタンはホームレスの人たちが確かに増えてはいるのですが、ホームレスの人たちもこの風景に溶け込んでのマンハッタンなのです。
観光ガイドには載っていないリバーサイド・パーク。ぼんやりと時を過ごしたいのなら、こういう場所もお薦めです。
East River Esplanade
New York, NY 10016