もうシャンプーは詰め替えない!花王の『スマートホルダー』でインクカートリッジのように差し替える

  by 古川 智規  Tags :  

ステイホームの中で買い物に行く回数や頻度が減り、また行くときにはエコバッグを持参しなければならないような状況だ。ゴミの出し方は自治体にもよるが、コンビニ袋で出している方も多いのではないだろうか。タダで手に入っていたコンビニ袋がなくなり、エコバッグで買い物をするとゴミ出し袋として活躍していたコンビニ袋の「在庫」がいずれ底をつく。そうなるとコンビニ袋を買い物の都度買うよりもゴミ袋を購入した方が経済的に安くつく。これではプラスチック削減のためどころか、本末転倒のような気もするが、そういう制度なのだから仕方がない。この際できることからゴミを減らす努力をしてゴミ袋の容量を稼ぎたい。

さて、花王が同社製品購入者に対してアンケート調査を行ったところ、約8割が「余計なモノは持たずにシンプルに暮らしたい」という意識をち、また首都圏在住の既婚者に実施したアンケート調査では、既婚女性の役4割が、新型コロナウィルス感染症の流行後に家にいる時間が増え大掃除だけではなく「こまめな掃除や片付けをするようになった」と回答しているとのことで、結果的に環境問題が出発地点ではないにせよ、ゴミを減らすことに貢献しようとする意識があることになる。

そこで記者は同社が開発した「コロンブスの卵」的なアイデア商品を見つけたので使用したレポートをする。
一目瞭然のシャンプーとコンディショナーではあるが、注目していただきたいのは写真左のボトル状のものだ。名を「スマートホルダー」という。

シャンプー用とコンディショナー用のセットのこのボトル状のもの。先ほどからボトル「状」としつこく書いたのは、実はボトルではないからである。その秘密とアイデアを探る。

非常にスマートなボトル状の容器にはポンプがセットになっている。
普通に考えると詰め替え用のボトルに見える。女性の場合はシャンプーやコンディショナーの消費量が男性と比較して多いので、詰め替え用を購入してこまめに詰め替えることにより長い目で見れば環境だけではなく経済的にもエコになる。
しかし、男性の場合はそれほど頻繁に購入するものではなく、ましてや一人暮らしともなるとめったにやらない行為なだけに詰め替えそのものが面倒である。(そうでない男子も多かろうが)

そこで本品を裏返してみると、びっくり大穴が空いているし、底も抜けている。これでは詰め替えるわけにはいかない。

種明かしをしたのでここからは「ホルダー」と呼ぶが、本品ボディにはシャンプーとコンディショナーと明記してあるばかりではなく、ポンプの色を白と黒にして識別しやすいように工夫されている。

花王のシャンプー・コンディショナー・ボディウォッシュのつめかえ用「ラクラクecoパック」をホルダーにセットする。「ラクラクecoパック」製品であれば銘柄は問わない。キャップはしたままセットするので、ソフトパッケージを不用意に押して中身が飛び出すこともない。きっちりとホルダーに収まるまで少しだけ押し込めばよい。

首の部分がきっちりはまるようになっているので、一度セットすると簡単には外れない。セットしたことを確認してキャップを外し、ホルダー付属のポンプヘッドに取り替えると終了である。
ここまでで「詰め替える」という作業は一切ない。あえて言うならば「付け替える」「差し替える」である。

底が抜けているのもアイデアの一つで、ボトルをずっとバスルームに置いておくと底の部分は乾燥せずにヌメリ、水あか、果ては黒カビと進化していく。大掃除の際に気が付いて仰天するという悲劇がなるべく起こらないように、設置面積が最小になるように考えられた結果だ。
また、ポンプから液体を出しても空気が中に入らない構造で、いつもほぼ真空の状態を保つため最後まで液体を使い切ることができる。よって使用中はパックが徐々にしぼんでいくので外観からも残量がわかる仕組みだ。外気に触れることがないために中身も最後まで新鮮な状態を保つことができるというオマケまでついてくる。

これであれば、もはや詰め替えではなく万年筆のインクカートリッジを取り替えるのと同じであり、ボトルの中身がなくなっても忘れて放置、次のボトルを購入してバスルームはボトルだらけという悪循環から解放されるだろう。
写真を見てお気づきの方もいるだろうが、シャンプーのホルダーの腹には複数の突起が付けられており、ポンプの色が異なることによる視覚識別ができるのみならず、触覚を利用した識別もできるようになっている。
エコでシンプルなライフスタイルを望む主婦層にも、一人暮らしな「ものぐさ太郎」さんにもおススメの逸品だ。

※写真はすべて記者撮影

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

Twitter: jj6tje

Facebook: jj6tje