中国の勢いも凄いが、インドの力も強い。マンハッタンのパークアベニューは地価の高い場所、そこにはアメリカの銀行が並んでいるが、通りに面した一階ではないが、ふと見上げた時にインドの銀行がパークアベニューの2階にあるのと見つけた時は驚いた。
まだ、勢いのあった90年代の日系銀行は、パークアベニューに東京銀行と富士信託銀行が店舗を構えて営業していた。富士信託銀行は、口座開設にあたり富士信託と何か繋がりがないと口座を持つことが出来ないと言われていた。富士(信託)銀行と取引のある企業の社員なら口座を開設できるが、見ず知らずの人はお断りという強気の姿勢だったのかは定かではないが、実際、口座を作ろうと日本女性が出向いて作られなかった話を聞いたことがある。
強気だった富士銀行は合併でその名前が消滅し、東京銀行も合併し”東京”は残ったもののパークアベニューの店舗は撤退であった。
さて、長い前書きだったが、本題はインドの力。インドはコンピューターに強いし、インド人は英語を話す人が多いので、アメリカでビジネスがしやすいと思うのだ。それに、インドにはインド料理がある。
ニューヨークに住むインド人はクイーンズのジャクソンハイツに多い。リトルインディアと呼ばれるこの地域には、インドの香辛料を取り扱う専門店や、民族衣装サリの生地やドレスを売る店、宝石店、インドの食品を扱う食料品店、そしてインド料理のレストランが多く立ち並ぶ。
マンハッタンにもダウンタウン、イーストビレッジの一角に、格安のインド料理店がひしめき合う通りがあるが、ジャクソンハイツのインド料理の方が更に本格的のような気がする。
ニューヨークといえばマンハッタンを思い浮かべると思うのだが、地下鉄や市バスで行けるクイーンズのジャクソンハイツの雑踏には、そこに本当の移民の強さがあるような感じがする。
アメリカンドリームを掴むためにアメリカにやってきて、実際、掴んだ人も多いと思うが、だいたいの移民は慎ましく健気に生きているものだと思う。
ニューヨークのパンフレットには載っていないだろうが、ジャクソンハイツも素敵なニューヨークの顔である。
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