まさに名俳優!金や資産を毟り取る「結婚詐欺師」に話を聞いてみた

  by 丸野裕行  Tags :  

どうも特殊犯罪アナリスト&裏社会ライターの丸野裕行です。

大阪布施にある『関西ブライダル』という結婚相談所とお仕事をさせていただいているのですが、本当に結婚をしたいと願う男女が、このところの新型コロナウイルスの影響で増えていると聞きました。

やはり経済的な理由メンタル面での安定を求めるために、誰かに頼りたくなっているようなんですね。

そんな中で、活況の詐欺があります。それが“結婚詐欺師”です。

「なんで結婚詐欺師なんかに騙されるんだ?」「バカじゃないの?」などと思ってはいけません。彼ら結婚詐欺師は、様々な手法で男性や女性を欺き、金品を毟(むし)り取っていくのです。

<※写真はすべてイメージです>

今回は、元結婚詐欺師の加山博氏(仮名/41歳)に、その手口を聞くことができました。彼ら結婚詐欺師はどのように人を騙すのか、とくとお聞きください。

よく使う職業は、やはり「国際線のパイロット」と「青年実業家」

丸野(以下、丸)「ターゲットはどのような女性だったのですか?

加山氏「そうですね、婚活パーティーなどに参加して、男性とあまり話していない目立たない女性ですかね。結婚を焦っている適齢期の女性は、積極的に婚活パーティーなどに参加しています。適齢期を少し過ぎた女性の方がいいですね。それだと、結婚式の資金なんかを溜め込んでいますから、チャンスですね。金がない女性には興味はありませんから……」

丸「まぁ、そうでしょうね……。どのような職業を騙るんです?

加山氏「多いのは、青年実業家や国際線のパイロットとか、弁護士とかですね。収入の高い職業を騙ると、結婚を願う女性はイチコロですよ。おいしい話をぶら下げるためには工夫が必要なんですが、残念なことに女性の頭の中は、ハーレクインの小説状態です。夢見がちなんですね。だから、皇族出身でお忍びで婚活パーティーに来ているなんて、ありえないような設定でも受け入れてしまうんです。“あら、今まで知り合ったことのないステキな方……”だと」

丸「そんな人が、婚活パーティーにくるわけがない

段々と雲行きが怪しくなる

加山氏「その通りです。最近では、高級車なんかを安くで借りられたりするので、“車が趣味なんだ”と言って、ベンツやフェラーリ、ポルシェ、ベントレーなんかをレンタルしてドライブに誘います。よく見ると、《わ》ナンバーなんだけど、夜にドライブに誘えばわからないし、レンタカーが《わ》ナンバーだなんて女性の多くは知らない」

丸「なるほど」

加山氏「そこまでの立場の人間なら金払いがいいはずなのに、それは最初だけ。話が進むうちに、失敗して仕事を失ったとか、海外で仕事したときの送金がストップしてしまったとか、使い込んだ金を返さないといけなくなったとか、おかしなことを言い出します。でも、それから金を無心されたとしても、“結婚すれば、どうせサイフが同じになるのだから……”と、相手の結婚詐欺師を疑ってかからず、かばい立てしてしまうわけです。やっぱり肉体関係を一度でも結んでしまうと、女性は盲目になってしまうという性(さが)ですね」

丸「性ね……」

加山氏「その性は、別れた後も続き、“ああ、あの人はあんなことがあって、私と仕方がなく別れたんだわ。私に迷惑はかけられないと去ってしまって……”なんて都合がいい考えに陥ってしまうと。やはり一流の結婚詐欺師は、最後の最後まで“相手に不信感を抱かせず、幸せだったと感じさせる”わけです。女には、甘く刺激的だった夢を見させ続けるわけですね」

丸「悪いな~本当に……」

詐欺は親告罪!被害届が出ないと警察は動かない

加山氏「だから、海外にプール付きの邸宅が2軒あるとか、Facebookの大株主だとか、僕が所有するコンドミニアムに今度連れて行くねとか、母の故郷のモナコで結婚式をあげようとか、やたらめったら甘い言葉を囁き続けます。よく考えれば、そんなやつが金に困って、数百万の金を貸してくれと口が裂けても言うわけがない(笑)。でも、わからないんですよね、彼女たちは」

丸「抜群の演技力ですよね」

加山氏「テレビや映画に出ているような三文役者より、僕らの方が数段芝居はうまいと自負していますよ」

丸「被害届を出させないわけだ」

加山氏「そういうことです。詐欺は親告罪なので、被害者からの被害届が出ないと警察は動くことができません。だから、不定期でご機嫌うかがいの電話を入れるようにしています。逃亡先の海外から電話している、と。向こうが喜んで電話に出たら、まぁセーフですね」

丸「女性との肉体関係目的でダマす場合は、自由恋愛の範囲内なので、結婚詐欺には当たらないんですが、お金いっちゃうと、やっぱり気になるわけですか」

加山氏「そりゃね。指名手配でもされたら、困りますから。ちゃんと予防線を張っておきます

詐欺というものは刑法246条で、①人を欺いて財物を交付させたものは10年以下の懲役に処する。 ②前項の方法により、財産上不法の利益を得、または他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。 と定められています。財物に体は含まれず、金品のみとなります。

もしも自分が夢見がちだと感じている男性や女性の未婚のみなさん、加山氏のような結婚詐欺師にいいようにされないよう、気をつけてくださいね。

(C)写真AC

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『アサヒ芸能』『実話ナックルズ』や『AsageiPlus』『日刊SPA』その他有名週刊誌、Web媒体で執筆。 『丸野裕行の裏ネタJournal』の公式ポータルサイト編集長。 文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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