「連続ドラマW 太陽は動かない」薄口レビュー 『海猿』「MOZU」『暗殺教室』名監督のエンタメ痛快巨編!

  by ときたたかし  Tags :  

WOWOWプライムにて放送が始まったばかりの「連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-」鑑賞の薄口レビューです。第1話を拝見しましたが、迫力満点でスリリングでとても面白かったです。この作品、実は有料放送ドラマと劇場公開映画の大連動企画なのですが、コロナの影響で映画の公開が延期になってしまい、ドラマだけが無事に放送となりました。

■【第1話まるごと無料配信】 連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-【WOWOW】

■公式サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/taiyodrama/

心臓に爆弾を埋め込まれた諜報組織「AN通信」のエージェントの活躍を描いた吉田修一の原作”鷹野一彦シリーズ”を、藤原竜也さん、竹内涼真さんというホリプロ最強の男たちを初共演の主演に迎えてドラマ化&映画化。観ていただくとすぐわかると思いますが、演技力に定評がある藤原さんと、まばゆいばかりの存在感の竹内さんの共演は、なによりも画力がヤバい!魅力的なキャラクターがますます魅力的となり、油断するとストーリーの理解が追いつかないほど。これはスター作品でもあります。

その、ともすれば物語以上に光り輝いてしまいそうな豪華キャストを、エンタメ超大作という、いかにも大変そうな枠組みで見事に演出した名監督が、⽻住英⼀郎監督です。先日、インタビュー記事も掲載しました。

■関連記事:「連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-」⽻住英⼀郎監督インタビュー 「最近のWOWOWのドラマらしく、大人が見る骨太なドラマ」
https://getnews.jp/archives/2553583

羽住監督作品の面白味は、とにかくバランスがいいこと、ですよね。ご自身でも「映画は直球なエンターテイメントなのでアクションも多いですが、じゃあドラマはおとなしくしているかというとそうではありません。とはいえ全部を派手にすると疲れてしまうので、最近のWOWOWのドラマらしく、大人が見る骨太なドラマにしようと」と、言われていましたが、ド派手なアクションと骨太なドラマが作品内で分離せず、それぞれを引き立たせるように尊重し合って共存している作品を生み出す手腕に長けているわけです。かつて『海猿』シリーズでは若者の青春とトンデモないスペクタクルをかけ合わせて、ものすごいエモい作品に仕上げていました。あの時も伊藤英明さんと加藤あいさんというトップスター同士の魅力を上手く作品に活かしながら、後世に残るエンタメ巨編を作り出しましたが、今回の作品も超大作ながら、非常にバランスの取れた仕上がりが良いです。

羽住監督については、公式のほうでゴリゴリのインタビュー記事が公開されていましたので、参考までに記しておきます。

■「ヒットする作品には”秘密の共有”という共通点がある」――『太陽は動かない』羽住英一郎監督がたくさんの人に見てもらえる作品づくりを語る! [リンク]

<連続ドラマ版>
「連続ドラマW 太陽は動かない -THE ECLIPSE-」
5月24日(日)より、WOWOWプライムにて放送スタート
毎週日曜22時~全6話/第1話無料放送
5月15日(金)0時/5月14日(木)深夜24時より、
WOWOW公式YouTubeアカウント&ドラマ版公式サイトにて第1話先行無料配信スタート

<映画版>近日公開

(C) 吉田修一/幻冬舎
(C) 2020 WOWOW

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo