尾行や調査、盗撮、盗聴etc…!グレーゾーンな商売「探偵」ってどんな仕事?

  by 丸野裕行  Tags :  

どうも特殊犯罪アナリスト&裏社会ライターの丸野裕行です。

「探偵」という職業の魅力というのは、誰でも開業ができる点。ドラマや映画のイメージとしては、ごく些細な出来事の依頼が入り、それを追っていくうちに大きなトラブルに巻き込まれ、命がけの調査とその解決に乗り出す……かなり刺激的な仕事。しかし、実際にはそんなことはありません。

それどころか、ほとんどの探偵が“ただの便利屋”というのが現実です。

<※写真はすべてイメージです>

今回お話を聞けたのは、現役で探偵業を営む山寺孝明さん(仮名/42歳)。ベールに包まれた彼らの仕事というのは、一体どのようなものなのでしょうか?

基本的に探偵学校を卒業する

丸野(以下、丸)「失礼ですが、前職は?」

山寺さん「事務機器の営業です。刺激のない生活に飽き飽きして、探偵になろうと思い立ちました。私、松田優作の『探偵物語』のファンで、暴力団抗争に巻き込まれるとか、拳銃密輸事件に巻き込まれるとか、クセのある刑事に目をつけられるとか……あるのかなぁ~なんて思ったりなんかして……

丸「えっ、そんなことあるんですか?」

山寺さん「まったくありません(笑)

丸「そうですか(笑)。探偵になるには、どのような手順を踏むわけですか?

山寺さん「まずは探偵学校に入学します。そこで、2ヵ月間基礎から実技までを習得します。入学費と授業料で、およそ30万円といったところでしょうか。そこから探偵として独立することもできるのですが、やはり勉強不足なので、私の場合は調査会社に入社しました。調査員として勤務するわけですね。コツを現場で盗もうと……。半年の研修期間では給料が月15万円ほど。研修後には、20万円程度に月収がアップします」

丸「探偵業って儲かっているんですよね? 給料安くないですか?

山寺さん「そうですね。調査会社に雇用されているうちは、そんなもんですよ。3年ほど潰して、プロの探偵としてデビューしました。その後も再び探偵社に入社して、リーダーを目指したり、探偵社のFC加盟して、独立したりすることもできます」

丸「ほほう」

探偵事務所として、独立開業

山寺さん「しかし、私が選んだのは開業資金を最少額に抑えられる探偵事務所設立を選びました。調査料も丸々自分のものになるし、やっぱり早くマイナスを取り返したかったんですよね」

丸「なるほどね~」

山寺さん「それからは、細々とポスティングやSNSで宣伝しながら、経営をはじめました。でも、初めは全然。初めて受けた依頼なんて、敷地内にゴミを捨てていくヤツを捕まえてくれというものでした。まぁしっかりと証拠を押さえて、依頼主につき出しましたけど。そのあとは、一目惚れした電車がいつも同じになる男性にラブレターを渡してほしいという依頼。でも、探偵は“なんでもいいから経験を積む”ことが大切なんですよ。そこから、根性と体力、集中力、勘が研ぎ澄まされてくると」

丸「そんなもんなんですね」

山寺さん「ええ。でも、舞い込む調査のほとんどが浮気調査ですね。慰謝料の請求や離婚の条件などを有利にする証拠がほしいという依頼です。イチタイ(第一対象者/尾行する人)の顔写真や勤務している会社、行動している時間などの情報を受け取り、調査対象者をあらゆる手を使ってしっかりと尾行して、ニタイ(第二対象者/不倫相手)との関係を洗い出す。ホテルから出てくるところを撮影できたときには、心の中でガッツポーズですよ。でも、その逆も実はあるんです。動画編集なんかも自分で手掛けるので、浮気している旦那や奥さんに声をかけて、“これをバラしますけど、誠意見せてくれれば帳消しにしますが……”と言ってみたりね」

丸「それ、ゆすりじゃないですか」

山寺さん「そうですね。でも、独立して後がないから、こっちも(笑)

丸「調査費用ってどのくらいかかるんですか?」

山寺さん「費用は1時間あたり1万5,000円~5万円程度ですね。調査条件や時間によっても変わってきますが、数十万、数百万かけてもいいから調べてくれ、という人も多いですね。まぁそこまで困っているんだから、証拠を掴むことでちょっとでも役立てるのかなと思っていますね」

尾行時の探偵なりのコツとは?

山寺さん「それ以外の調査は、結婚相手の身辺を調べる婚前調査や家出人探しなどもします。最近増えているのは、認知症になった高齢者探しですね。大体半分くらいは見つかりますけど、あと半分は本当にどこに行ったのか皆目見当がつかない。プッツリと足跡が消える。まるで神隠しに遭ったように跡形もなく消えているんです

丸「怖い……。尾行するときのコツなんてのはありますか?」

山寺さん「カメラに関しては、カメラに作動中の赤い光が漏れないようにテープを巻いたり、ペン型の動画撮影カメラを多用したりですね。それに服装は、目立たない黒やグレー、ベージュなどを中心にしています。尾行する場所や時間が変わるときは、帽子をかぶったり、眼鏡をかけたり、ワックスを塗って髪型を変えたり、上着を着脱したりして、同一人物だと思われないように細心の注意を払っています。大体、ナイロン製のカバンに入っているのは、衣装と小道具ですね

丸「尾行する時間って、どのくらいなんですか?」

山寺さん「まちまちですよ、正直。およその時間だと、5〜6時間くらい張り付きますね。収穫ナシのときもかなり多いですしね。ホテルに入られたりすると、近くにある法人契約をしているタイムズカーシェアの車を借りて、監視を続けます。近くにトイレがないときのために、携帯用トイレを常備しています。最悪、それで用を足します

何でも屋の要素が高く、基本的に頼まれれば犯罪以外は何でもやるという探偵稼業。ただ、2度ほど人の家に住居侵入したことはあるとのこと。これは、浮気を心配した夫が妻の持ち物を調べてくれという依頼を受けたからだそうです。

それからは富裕層の太い客を掴み、今は口コミでの依頼が殺到し、調査員を数人抱えているといいます。

山寺さんは最後にこう締めくくりました。

「普通に暮らしていたら決してできない体験ができる仕事なので、飽きないんですよ。忙しい仕事でもないのに常にせかせかしている人、食事後になぜかまた食事したりする人、世間には様々な人がいるんだぁ~って感心できます。無趣味で人間観察が好きな人には天職だと思います。そんな方はぜひ探偵業の門を叩いてみてください

(C)写真AC

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『丸野裕行の裏ネタJournal』や『初めての不動産投資マガジン』『神戸製薬株式会社present's NEOYAG』などのポータルサイト編集長、文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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