賑わう戸越銀座商店街の光景はメディアの意図的な撮影方法によるものだった? 地元住人の検証ツイートが話題に

4月7日に新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が出て以降、新宿、渋谷など東京都心から人影が消えた一方で、以前と変わらない人出で賑わっていると各メディアから批判を受けた戸越銀座商店街

しかし今Twitter上では、テレビ等で映し出される賑わいの光景が、実は意図的な撮影方法によるものではないかと検証するツイートが話題になっている。

件のツイートを投稿したのは戸越銀座の住人で広告デザイナーの曳山まつりさん(@hikiyamamatsuri)。

「僕の住んでで大好きな戸越銀座なんですが、偏った映像の切り取りを元にたくさんの人が出歩いて、あろうことか住んでる人は馬鹿とまで言われているのが悲しくて、カメラの圧縮効果を検証しました。」

https://twitter.com/hikiyamamatsuri/status/1249689089982361602?s=19

ツイートに引用されたメディアの画像はいかにも人がひしめき合っているように見えるが、曳山まつりさんの解説を読むと、これは望遠レンズを使って密集感を意図的に強調したものであることがわかる。曳山まつりさんの検証に対し、Twitter上では大きな反響が起こっている。

「これ、ニュースでは多用される撮影テクニックなんですよね。
そりゃ『こういう絵が撮りたい』と思って渋谷のNHKからわざわざ戸越銀座まで行ってるんですから、そういう絵を撮って帰りますよ。
完全な印象操作で、地元民の気持ちなんて置き去りであります。」

「撮影の仕方もそうですが、渋谷のように外から大量の人が電車に乗ってやってきてショッピングや飲食を楽しむ『繁華街』ではないわけですしね…地元の人たちが日々の買い物をする商店街に『人の激減』を求められても、と思います。」

「近隣住民で、土曜に戸越銀座行きましたが、実際に人がいっぱいいましたよ。望遠レンズの効果とか関係なく、左のニュース映像くらいの密度で。買い物に行ったのですが、あまりに人が多かったのですぐ引き上げました。」

「横幅6,7 m ぐらいですか? ざっと数えた感じ70~80人ぐらいがこの奥行き220mの空間に居るように見えるので、10m×10mの範囲に4~6人ぐらい居る感じですかね。
密度的には若干近所のスーパーのほうが高いか同等かぐらい。
圧縮効果って凄いですね。撮影者の悪意も。」

「吉祥寺も、約200mに60~70人が写り込んだ写真で『いつも通りのにぎわい』と報道されました。
一直線に並んでもらったら、約3m間隔なんですけどね。
人通りが多い時間帯はあるとは思いますが、こんなことで悪評を流されるのは悲しいです。」

「地元民です。『カメラは悪意のある嘘をつく』と不愉快に思っていました。わかりやすく解説してくださって、ありがとうございます。」

戸越銀座商店街は周辺500m圏内に2万人以上(2014年、ディー・アイ・コンサルタンツ調べ)の人口を抱える一大住宅地。日常の食品や生活用品の買い物客がある程度街に出ることは致し方ないことだし、そもそも街としての性質の違う新宿や渋谷の駅前と比較することに大きな意味があるとは思えない。こういう非常時だからこそより冷静な、誇張のない報道が求められるのではないか。

また、現在は戸越銀座商店街も多くの商店が営業を自粛し、わずかに営業を持続しているスーパー、コンビニ等でも飛沫防止パネルを設置するなど感染対策に力を入れているようだ。地元住人のみなさんの努力が実り、少しでも新型コロナウイルスが街から遠ざかるよう願いたい。

※画像はTwitter(@hikiyamamatsuri)から引用しました

中将タカノリ

■シンガーソングライター、音楽・芸能評論家 ■奈良県奈良市出身 ■1984年3月8日生まれ ■関西学院大学文学部日本文学科中退 2005年、加賀テツヤ(ザ・リンド&リンダース)の薦めで芸能活動をスタート。 歌謡曲をフィーチャーした音楽性が注目され数々の楽曲提供、音楽プロデュースを手がける。代表曲に「雨にうたれて」、「女ごころ」(小林真に提供)など。 2012年からは音楽評論家としても活動。さまざまなメディアを通じて音楽、芸能について紹介、解説している。

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