「ホームレス錬金術師」に話を聞いてみた

どうも特殊犯罪アナリスト&裏社会ライターの丸野裕行です。

裏社会系の話の中には、必ずといっていいほど、名義貸しや架空口座が出てきます。足がつかないように、それらを使う犯罪者が多いということです。

では、誰が名義貸しをしたり、架空口座をつくったりしているのか―その多くがホームレスだといいます。

今回話を聞くのは、“ホームレス錬金術師”のG氏(51歳)。ホームレスを使った名義貸し・架空口座作成の他、架空会社の社員に仕立てたりクレジットカードを作らせたりして、登録情報を悪用しています。

新型コロナウィルスの影響下でホームレスが激増しそうな今、生活保護、年金、介護保険料などを詐欺ってしまうG氏は何を語るのか……。

天涯孤独のホームレスに公金を受給させる

丸野(以下、丸)「どういった手口で、金を生み出すのですか?

G氏「ホームレスを使って、年金や生活費などの福祉手当を受給させます。まぁ、公金ですね。でも、誤解しないでください。人間を使ってポイ捨てするのではなく、衣食住の保証をしてホームレスを人間らしく手厚く保護しています」

丸「えっ、どういうことですか?」

G氏「まずは炊き出しをやります。いわばボランティアですね。ホームレスが多い川崎、山谷、釜ヶ崎、そこで豚汁やおにぎりなんかをふるまって、ホームレスを1ヵ所に集めて、拡声器で話をするわけです。“どうもみなさん、お食事をしながら聞いてください! 『幸せの家』の山田といいます。高齢になってくるとお仕事がなくなって大変だと思います。でも、自立したいという想いのある人もいると思います。そこで提案があります! 食事と部屋付きで週5日働いて、お給料もらいませんか? 就労支援を積極的にやっているのが、僕ら『幸せの家』の活動なんです!”と」

丸「なるほど」

G氏「そうすると、まず“どうせ、原発関連の仕事だろ!”、“フクシマに行けって言うのか!”と反発が入ります。それはサクラなんですが……。で、“それは誤解です! 危険な仕事はさせませんし、このまんまの生活でいいのか、一からやり直したいと考えているあなたは、見学でもいいのでぜひ『幸せの家』に来てください!”と畳みかけます。すると、炊き出し目的だった人間以外の30人中、6~8名が残ってしっかりと話を聞きたいと言い出しますね」

丸「それからはどうするんですか?」

G氏「そこで話はせずに、小型バスに載せ、寮に連れていきます。寮は築50年の学生寮のボロアパートを買い取ったものや、寮を持て余している家主に交渉して安く借りたもの、数ヵ所を使います。そこに運び、寮内をひととおり案内してから、《ようこそ! 『幸せの家』へ!》という横断幕を壁に貼り付けた部屋で、ホームレスを迎える歓迎会をやります。もちろん酒を飲ませるためです。酒をたらふく飲みながら、将来の話やホームレスの身の上話、家族の話を聞き出します。何かあったときに、そのキーワードを出して引き留めるためですね

丸「よく考えてあるんですね。今入寮者は何名くらいいるんですか?

G氏「そうですね、今日の時点で、約70名ほどですかね。全員生活保護受給の手続きをしてやって、生活費として徴収しています。でも借金はあるか、前歴はあるかは見極めて入寮させます。表面的には慈善団体、裏側では公金をいただいているわけです。ホームレスも毎週毎週どこから湧いてくるんだというくらい新顔が集まってきますし、この商売って楽なんですよね

丸「生活保護費の受給法を教えてください」

G氏「僕が受給させているメインの給付金は2種類あります。まずは生活保護ですが、手続きには住民票と納税証明書など収入の有無がわかるものが必要になります。住民票は、戸籍さえ分かれば容易に取得できます」

丸「ほうほう」

G氏「あとは、役所の生活保護係を根気よくがなり散らします。“ホームレスまで堕ちてるのに、生活保護費が出ないなんて人権問題だろう!”と。もしくは、生活保護係を飼いならすか……ですね。年金はもっと簡単です。福祉医療機構に申し込むだけですから……。年金担保で250万円貸し付けてくれるので、満額借りさせます。ウチは高齢者が多いので、要介護の介護保険受給も美味しいんです

丸「なんだか、怖い……。生活面は誰が看るんですか? 家政婦か何かを雇っているんですか?」

G氏「私たちはノータッチです。一人ひとりの暮らしぶりをみて、使える人間には寮長や調理長、レクリエーション長などの権限を与えます。会社などに勤めていたときには、それなりの役職を持っていた人間、料理ができる人間などが非常に多いので、すべて自分たちでやらせます」

丸「手続きをして受給がはじまれば、ヒマになりますよね。他にはどんなことをさせるんですか?」

G氏「ああ、内職ですよ。シール貼り、ティッシュの広告入れ、カプセル詰め、値札結び、袋詰め・封入、小物商品の組立、紙製品加工、ジグソーパズルの制作代行、電子部品のネジ留め、ハンダ付け、賞状や祝言などの書字などを行います。日給700円の内職ワークです

丸「え! 700円ぽっち?

G氏「元々怠け者で生活費0円のホームレスになった連中ですから、1日仕事が終われば、現金でもらえる700円はありがたいんです。みんな、飲酒や仲間内での博打、宝くじ、エロ本などに使っているようですね。それぞれが思い思いに楽しんでますね」

G氏「彼らが内職しているあいだに、クレジットカードの申し込みや口座貸し、詐欺会社設立の名義貸しなどを行います。クレジットカードや銀行ローンが通れば、本人が知らない間に借金して飛ばします。彼らホームレスは、怖いものなしですから、債権回収会社が来たとしても、“そんな奴はもういない”と追い返します」

インタビューの最後にどれほどの儲けが出ているのかを聞くと、G氏は微笑みながら答えました。

「そうですね~、1人平均で2ヵ月に一度10万搾取できるとして、70人だから700万円、年金の前借りが40人ということは1億円、内職の売り上げが毎月560万円、介護保険で要介護になっている人間が10人ほどいるから、経費を差っ引いても、毎月1千万プラス1億円ということになりますね。これでもホームレス本人だけではなく、役所からも感謝されているんです。治安維持に一役買っているわけですからね。感謝状をもらってもいいくらいですよ」

(C)写真AC
※写真はイメージです。

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『丸野裕行の裏ネタJournal』や『初めての不動産投資マガジン』『神戸製薬株式会社present's NEOYAG』などのポータルサイト編集長、文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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