昨年から今年にかけて「日清のどん兵衛マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」「マシマシの素」「豚ラ王」と、ラーメン二郎インスパイア系の商品や販促品をリリースし続けている日清食品が、また新たにラーメン二郎を彷彿とさせる黄色いパッケージの商品を発売しました。
その名も「豚園」。黄色のケースに黒い極太ゴシック体でデザインされたパッケージはラーメン二郎と完全に一致。
さらにヤサイが山のように盛られたラーメンのイメージ写真までドーンと据えられていますので、二郎という単語こそ使用していないものの、完全に二郎インスパイア系インスタント麺だと判断して間違いないでしょう。
ところが評判はイマイチのよう……
パッケージを眺めているだけで汗もヨダレもダラダラとあふれ出てきそうな豚園ですが、意外にも豚園を食べた人の感想をSNSなどで調べてみると、いまひとつと評価する声が多くなっているようです。
考えられる理由はまず販売価格が税抜368円と高額なこと。価格が高ければ商品に対する期待値も比例して高くなるのは当然です。
そしてここまでラーメン二郎を連想させてしまったら、口の中や脳内は完全にラーメン二郎そのものを迎え入れる状態になってしまいます。豚園がどんなに作り込まれた商品だとしてもインスタントラーメンであることは事実。店で食べるラーメン二郎を想像すればするほど豚園を食べたときにギャップを感じ、ガッカリしてしまうのでしょう。
豚園は焼きそばにするとウマい!
豚園はラーメン二郎と似て非なるものであることは間違いありません。それなのに店で食べるラーメン二郎と比較し、ラーメン二郎にはかなわないというだけで豚園を美味しくないと評してしまうのはもったいない。純粋にインスタントラーメンとして評価すれば十分すぎるほど美味しいのですから。
そう考えると豚園は焼きそばにアレンジして食べるのが正解なのかもしれません。
マニュアル通りにもやしをたっぷりのせたラーメンにすると、どうしてもラーメン二郎の幻影がつきまといます。それならばいっそ別の食べ物にしてしまい、ラーメン二郎とは別の土俵に上げることではじめて豚園を正当に評価できるようになるのではないでしょうか。
インスタントラーメンを焼きそばにアレンジするのはとっても簡単。フライパンに麺が半分くらい浸るくらいのお湯を沸かし、麺をほぐしながらお湯を飛ばしたらもやしを入れ、液体スープなどを混ぜたら完成です。即席焼きそばを作る要領ですね。
あっという間に二郎系焼きそばの“豚園焼きそば”が完成しました。見た目は店で食べるラーメン二郎とは全然違いますが、漂ってくる香りはまるでラーメン二郎の店内のよう。ウマそう~!!
ラーメン二郎とは別モノとして食べられる! 圧倒的にウマい!!
完成した“豚園焼きそば”をズズズイッと豪快にすすればもうウマさが爆発! 豚園の麺は超極太なのでのびにくいという特性があるため、時間をかけて焼きそばにアレンジしても麺の歯ごたえはしっかり保たれていますし、背脂を混ぜながら食べると口当たりはまろやかになりますし、ガッツリと豚の風味を堪能することができます。
しかも麺の上にヤサイの山を作るのが二郎のアイデンティティではありますが、山を最初から崩しておくことで圧倒的に食べやすい(笑)。「そうか、最初からこれでよかったのか!」と当たり前の発見をすることもできます。
焼きそばといえど油そばに近い仕上がりになるので、ラー油や酢などの調味料を加えても合うと思いますし、刻みタマネギあたりを入れても最高なはず。僕はブラックペッパーを振りかけて食べてみましたが、まろやかな味が締まってこれもウマかったです。
もしラーメン二郎を想像して豚園を食べて失敗したと思ってしまった方は、ぜひ焼きそばにしてもう一度チャレンジしてみてください。きっと印象がガラリと変わり、豚園の真の美味しさに気づけると思いますよ。