テレビをつけっぱなしにしてキーボードを叩いていたら、”Breaking News”の声がしてテレビに向かうとエンパイア・ステイト・ビルディング近辺で、銃により2人が死亡、他9人が負傷したとテレビは通常の番組を緊急ニュースに切り替えていた。
New York Daily Newsによると、金曜日、エンパイア・ステイト・ビルディングの外側からファッション関連の仕事を解雇された男がニューヨーク警察により射殺された。金曜の朝、犯人のジェフリー・ジョンソンは5番街と6番街の間の33丁目から銃を発砲した。犯人はかつての上司を射殺し、ラッシュアワーの通りを歩く9人を負傷させた。とある。
53歳の犯人はスーツを着、スーツケースを持ち、犯行に及んだとのことだが、ファッション関係と上記の新聞記事には記されているが、どうやらアクセサリーのデザインと販売のようである。解雇された恨みという考え方もあるのだが、写真を見て射殺された元上司が、ファッション関係の職種でそう思わせるのかもしれないが、ゲイに見えるので、憶測でしかないのだが、二人は関係があったのではないかとも野暮な考えをめぐらせる。
犯人の姿はニューヨーク警察から射殺された横顔しか見えないから、同性愛者であるかはわからないが、どうも、ニューヨークの通勤時間の朝9時、しかも職場があるといえども観光地のエンパイア・ステイト・ビルディング近くで銃を発するか?相当の何かがないと、このような事件は起こさないような気がする。
アメリカは銃による殺人があまりにも多すぎるし、またこの解雇された者達が、このように全く関係のない人たちをも負傷させる、なんとも恐ろしいことをしでかす国だと思う。
上記写真の左下の舗道に白い布が見えるが、その布の下がニューヨーク警察に射殺された犯人である。New York Daily Newsは衝撃の射殺された犯人の写真を配信している(以下リンクご参照、それほどグロではないが、その手の写真が苦手な方は素通りで)。
横たわる犯人は人間として悲しい。まるで動物を射殺したような亡骸の威厳のなさ。53年前にはきっと両親から待ち焦がれてこの世に生を受けたであろうに、なんたる悲しき憐れな死に様であろう。どのようなことがあったのかは、想像するしかできないが、アメリカは未だに失業率が高い。射殺された犯人は53歳。仕事探しは難航を極めたと思う。昨年、解雇されたということは、失業保険受給も終わった頃だったのかも知れない。
ニューヨークのエンパイア・ステイト・ビルディング近くの職場であれば、犯人の住まいはニューヨークシティーか、ニューヨーク郊外、もしくは隣の州のニュージャージーかも知れない。アメリカ全土の中でニューヨークはやはり物価は高い。仕事もないまま、53歳と言う年齢で仕事も決まらず、この暑さにで悶々としていたのかもしれない。
もし、もしも社会がもっと住みよく、解雇などなく、それなりに生活していける平穏な毎日を暮らせていたとしたら、このような悲惨な事件は起こらなかったはずだ。射殺された犯人が一番悪いのだ、そして、その代償は自分の命をニューヨーク警察に落とし前で取られたのだ。それは十分わかっているのだが、それでも不景気や失業にあえぐアメリカ社会に責任がないとは言えないと思う。それに銃の規制ももっと厳しくしないと、これからどれだけこのような民間人を巻き込んだ事件が起こるのであろう。
ニューヨークは既に夕方6時半、ニュース番組はこの事件を朝から今までずっと流している。
*射殺された犯人の写真他(ニューヨーク・デイリーニュース)
画像: from flickr YAHOO!
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