現存するシンデレラ

  by あおぞら  Tags :  

 

デヴィ夫人はバラエティー番組でその圧倒的な存在感を示しているが、インドネシアの初代大統領スカルノ大統領の第三夫人であった。

 

貧しい家庭に生まれて、苦労して、中学を卒業して千代田生命に就職しながら、定時制高校に夜通い、習い事までしていたが、中学卒業上がりの生命保険のOLの給料では、たとえ大手の千代田生命でも母子家庭の母や弟をしっかり養えるまでの給与額ではなかった。

 

ほどなく日本国籍であった頃の根本七保子(当時のデヴィ夫人の日本名)はホステスのアルバイトもこなすようになっていた。

 

インドネシアのスカルノ大統領と運命の出会いをして熱烈に求愛されるが、この出会いはインドネシアの資源を取り込みたいと考える商社が仕組んだ演出と言う声も聞こえた。しかし、真意がどうであれスカルノ大統領は出会った瞬間にその日本女性に魅了されたのだ。

 

デヴィ夫人を好きな人も、そうでない人もいると思うが、機会があればデヴィ夫人の回想録デヴィ・スカルノ回想記 栄光、無念、悔恨をお読みになることをお薦めしたい。『事実は小説より奇なり』の言葉通り小説などよりも真実に勝る話はない。

 

デヴィ夫人は商才にも長けて、資産を増やし続けている。本を読んで驚いたことはニューヨークに所有していた住まいの住所は高級すぎる住所で、これはアメリカの芸能人ですらも所有しにくい物件なのである。よくぞ、そのような物件を所有していたかと心底感心した。ましてや、ニューヨークを拠点にしているわけではないのに、このマンハッタンの一等地に物件を所有する。

 

東京で生まれた貧しい日本女性が、美貌と才覚で初代インドネシアの大統領夫人になり、インドネシアを離れた後はパリに居を移し、ニューヨークでも生活をした。今は東京住まいだが、これほど変化ある人生を生きる元日本女性の半生記は、読み応えがある。

 

デヴィ夫人の聡明さは、成功者としての華美を自慢するだけでなく、過去の苦労や試練、赤貧時代を包み隠さず語ることにあると思う。美貌と言う女の武器で成功を手中に収めたのは紛れもない事実ではあるが、女性実業家にある女性らしさより男勝りの経営者資質を身につけているのだ。

 

美貌と才覚、この両方を身につけているからこそ、美貌を武器にすることができたのである。

 

童話の時代のシンデレラと違い、現実は美貌と才覚、そしてタフさがないとシンデレラにはなれないのである。

 

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