日本人アタッカーがイングランドの超名門で議論を巻き起こす

  by 香椎みるめ  Tags :  

いよいよ2012-13シーズンのイングラン・プレミアリーグが開幕した。現地時間20日、マンチェスター・ユナイテッドはエヴァートンと初戦を迎える。先週、アーセナルからファン・ペルシを獲得したばかりのユナイテッド。昨シーズンのプレミアリーグで30ゴールを叩き出したストライカーの加入は、同じく新戦力の香川にも小さくない影響を与えることになる。

1トップにファン・ペルシ、左サイドにルーニー、トップ下に香川?

ユナイテッドの基本フォーメーションは4-4-2で、近年は4-2-3-1を用いる場合もしばしば。香川のベストポジションは「3」の真ん中、いわゆるトップ下だ。攻撃的なポジションはおそらく4枚しか用意されないが、ルーニー、ファン・ペルシ、エルナンデス、ウェルベック、バレンシア、ナニ、ヤング、ギグス、香川の9人がポジションを争うことになる。相当に熾烈だ。

香川が継続的に出場機会を得る鍵は、ユナイテッドの顔であるルーニーが握るかもしれない。昨シーズンは2トップの一角で出場する機会が多かったアタッカーだが、31節のブラックバーン戦は左サイドで出場している(1トップはエルナンデス)。香川=トップ下が勝利の近道となれば、左サイドにルーニー、1トップにファン・ペルシ、右サイドにバレンシアという布陣も考えられる。

日本人選手がユナイテッドのようなビッグクラブに加わったことだけでも驚きなのに、そのチームの布陣や名手たちの起用法で議論を巻き起こす存在になるとは。実際に現地のサポーターも今シーズンのユナイテッドをまったく読み切れずにいる。ともかく香川が出るには分かりやすい結果が早々に求められるだろう。移籍に揺れたファン・ペルシがベストフォームを取り戻すには少し時間がかかるかもしれないだけに。

画像: マンチェスター・ユナイテッドのオフィシャルサイトより
http://www.manutd.com/en.aspx

香椎みるめ: フリーのライター、英日翻訳者、校閲者の三刀流。平成生まれ。性別は秘密。ウェブマガジン「GIGAMEN」で10年、計1890本以上の記事を執筆。サッカーの観戦記から始まった物書き屋は、「Yahoo!ニュース」や「ガジェット通信」に掲載された経験も活かしつつ、今は日本市場へ参入する海外企業の皆さんとタッグを組みながら、ありとあらゆる「文字を書くお仕事」をこなす日々。

Twitter: GigaMirumeK