【写真レポ】小笠原健、初脚本・演出作品 舞台『Get Back!!』ゲネプロ公演レポート

9月22日、東京・俳優座劇場において、舞台『Get Back!!』ゲネプロ公演が開催された。

本作品は、俳優・小笠原健さんが初の脚本・演出を担当する舞台。自身の人生観を元に作られた完全オリジナル作品であり、役者としての経験を初演出においてどのように活かしているのか注目が集まる。本舞台で初の単独主演を務める太田将熙さん、元AKB48藤田奈那さん、ダンスボーカルユニット・フェアリーズのメンバー林田真尋さん、俳優・横山真史さんら、小笠原氏と縁のある総勢15名(ゲスト出演者を除く)の出演キャストたちが本舞台に臨む。

本稿では、本番に先駆けて行われた舞台挨拶、およびゲネプロの様子を伝える。

初脚本・演出家とキャスト6名が登壇した舞台挨拶

ゲネプロ公演に先駆けて行われた舞台挨拶に登壇したのは、薫役の太田将熙、夏織役の藤田奈那、徹役の横山真史、秋恵役の林田真尋、龍司役の佐藤弘樹、医者役の丸山敦史、そして今回の公演で初めて脚本と演出を担当する小笠原健氏。

ゲネプロ公演前に、それぞれの心境と意気込みを語ったキャストメンバー。

太田さんは「一ヶ月以上前に台本をいただいてから、仕事で移動する際もずっと読んできました。その中で、どうやって演じようかと自分の頭の中で膨らましてきたイメージを、やっとお客様に届けることが出来のですごく嬉しいです! 小笠原健さんの初脚本・演出の作品ですが、僕にとっても初の単独主演になります。小笠原さんと僕にとって、”初めて”が共通するタッグ作品です。今日まで、お互い良いものにしようと取り組んできたので楽しんでいただけたら嬉しいです!」と初主演を務める気持ちを告白。

藤田さんは「まずはキャスト全員が怪我なく初日を迎えることが出来て、すごくホッとしています。小笠原さんの初脚本・演出、太田さんの初単独主演の作品ということで、初めてがたくさん詰まった作品です。私も初めて挑戦する役を演じるので、稽古では悩むことがたくさんありました。ですが、演出家の小笠原さんに導いていただき、こうしてこの場に立つことが出来ています。キャストの皆さんと一緒に積み上げてきたものを全部出し切って、お客様に楽しんでいただけるよう精一杯頑張りたいと思います」と話した。

横山さんは「初脚本・演出の小笠原健とはプライベートでも仲が良くて、構想の段階から話を聞くこともありました。そして今、初日公演の幕が上がるということは感慨深いものがあります。作り上げてきたものは全て間違いないと思っていますので、自信を持ってお客様に届けられると思います!」と交流のある小笠原氏と一緒に作った舞台に対する想いを語る。

林田さんは「私の秋恵という役は、普段の私の性格とは全然違うタイプのキャラクターです。稽古の時に苦戦することもありましたが、今日から千穐楽まで頑張りたいと思います!」と自身のキャラクターを演じる上での心の内を明かした。

佐藤さんは「僕は健さんと初対面ですが、作品だけでなく、お芝居も温かいものになっています。これから観劇する皆さんにも、その温かさが届くように精一杯作っていきたいと思いますので、ぜひよろしくお願い致します」と本番に向けての想いを表し、丸山さんは「小笠原さんの台本を見たときに、こんなに素敵な作品があるんだと衝撃を受けました。そして、そんな作品に出演することが出来て本当に嬉しく思います。今回、当て書きという形で小笠原さんに配役してもらったので、しっかりと小笠原さんが求める演技を表現していければと思っています」と自身の配役に対する気概を吐露する。

初の脚本・演出を担当した小笠原氏は「初めて脚本と演出のお話をいただいたときに温かい家族の話を作りたいと思いました。前々から脚本と演出を担当することになったらやりたいと思っていたお話だったので、いろいろな方に助けていただき、キャストのメンバーに読んでもらって、役者が脚本を作って広げてくれました。この作品を作った僕にとって親心というか、出来て間もなかった物語が大きく成長した。そして、もうすぐ生まれる(公演する)という場面なので、すごく感情が高まっています。信頼できる役者たちと一緒に、お客様に最高の舞台、笑顔、涙を届けたいと思っています。皆さま、応援よろしくお願いします!」と、自身が抱く胸中をさらけ出した。

様々な人生の壁を登場人物たちが描く感動のヒューマンドラマ

開演の時刻と同時に場内の照明が落とされ、舞台上に設置されたセットにキャストメンバーが姿を現し、主人公の薫とその父親の徹のやり取りから物語は始まる。本作は家族との会場を描いた内容。脚本・演出家の小笠原氏の実体験を元に構成されている舞台に、キャストたちの演技の表現だけでなく、人生観についても触れることができるため期待が高まる。

薫と徹との会話は険悪な雰囲気に包まれていた。仲の良い間柄ではなく、お互いの間に壁がある状態になっている。その矢先、家を飛び出した薫は、昔からの因縁をつける知り合いといざこざが起こってしまう。その衝撃で、薫は意識を無くしてしまい、次に目が覚めたときには知らない人たちと時代に飛ばされることになった。

薫の目の前にいたのは、夏織という一人の女性だった。薫のことを心配した夏織は、家まで案内して介抱をする。そこで、夏織の旦那である徹と出会うことになった薫。しかし、薫は徹を見るやいなや見覚えのある姿に動揺を隠せない。さらには、夏織の家に知り合いが来ると、見慣れた人たちがたくさん来た。だが、どの人たちも薫の知っている人物の若がりしころのよう。まさかと思い、テレビや新聞を見たとき、薫は、自分が、過去にタイムスリップしていることを知った。

※写真はすべてオフィシャル提供

公演概要

【タイトル】
舞台『Get Back!!』[リンク

【ストーリー】
もし、今日が最後だとわかっていたなら、あなたは誰に何を伝えますか?

主人公の薫は、夢も目標もなくただ毎日を何となく過ごしていた。そんなある日、喧嘩の末、意識を失い目を覚ますと、そこは自分が産まれる前の世界だった。戸惑いながらも、自分の若き日の両親と、その仲間達との奇妙な生活をスタートさせるのだが、物語は、薫が知らなかった結末へと向かっていくのだった。

生きる意味を見つけられなかった人間が、何のために生まれてきたのか、その意味を知った時・・
愛を知らなかった人間が、どれだけ愛されて産まれてきたかを知った時・・
母親にとっての子供とは、家族のあり方とは。目に見えるものだけが全てではない。目に見えないものにこそ、本当に伝えたい想いがある。

挫折感や劣等感と闘いながらも、懸命に生きる人々を描いた、感動のヒューマンドラマ。

【スケジュール】
9月22日(日)  18:30~
9月23日(月・祝)19:00~
9月24日(火)  19:00~
9月25日(水)  14:00~/19:00~
9月26日(木)  19:00~
9月27日(金)  14:00~/19:00~
9月28日(土)  13:00~/18:00~
9月29日(日)  13:00~
※受付開始、および当日券の販売は開演60分前、開場は開演30分前

【会場】
俳優座劇場[リンク

【チケット】
チケット料金(全席指定・税込)
S席 7,800円(特典付)
A席 6,800円
※未就学児入場不可
※当日券は上記金額に+500円

Confetti(カンフェティ)
http://www.confetti-web.com/getback[リンク
0120-240-540*通話料無料
(受付時間平日10:00~18:00※オペレーター対応)

野島 亮佑

オンラインライター/ニュース記者。ライブ・イベントレポートをはじめ、映画舞台挨拶、演劇・舞台レポート、アーティストや役者のインタビューを行っています。

Twitter: ryosuke_nojima