尾田栄一郎は<たこパ>好き!? 監督が<スタンピード>婚!? ルフィ役の田中真弓さんにいろいろ聞いちゃいました

  by ときたたかし  Tags :  

原作・尾田栄一郎による人気アニメーション「ONE PIECE ワンピース」の放送20周年を記念した劇場版、『劇場版 ONE PIECE STAMPEDE』がいよいよ公開になります。世界中の海賊たちが集うという祭典<海賊万博>を舞台に、モンキー・D・ルフィたち麦わらの一味やさまざまな海賊たちが、宝をめぐって火花を散らす一大エンターテイメント巨編。そこでルフィ役の田中真弓さんにアニメーション20周年の想いや最近のスタンピードな出来事、原作者・尾田栄一郎さんとのエピソードをうかがいました!

●アニメーションが20周年ということで、改めてどこが魅力でしょうか?

長い時間をかけてやってきているので、きちんと辻褄が合っているところが面白いですね。色々なストーリーがあっても、フリっぱなしにはなっていないし、絶対に破綻していない。尾田栄一郎のすごいところだと思います。そして、今後もあれだけのキャラクターが出てきて、あれだけの物語がシンクロしているけれど、尾田栄一郎は破綻しないと思います。だから面白い。そして今回の映画は、まったくワンピースを知らない人にもぜひ観てほしいです(笑)。

●そんな人います(笑)?

いますいます! わたしの芝居仲間にもワンピースをまったく知らない方がいて、「知らないでしょ?」と聞くと、「知ってるよ。腕が伸びる奴の話でしょう?」と。そのくらいの方もいますので、そういう名前は知ってはいるけれど観たことがないという方たちにぜひ観てもらいたいです。「絶対、感動するよ!」って。そういう人たちの後押しをしたいですね。

●でも、若い人たちがどんどんファンになりますよね。

放映開始当初、生まれていなかった年代の子たちが、ワンピースについてを語ってくれるので、びっくりします。ちゃんとわかってるの。さかのぼって、ちゃんと読んで、観てくれている。すごいことだと思います。

●さて、今回のスタンピードという言葉は、熱狂や暴走など激しい意味ですが、今回の収録でスタンピード的なエピソードはありましたか?

監督が結婚したこと?(笑)

●それは暴走案件ですか(笑)

結婚したって聞いた時に、色紙を書こうということになったんです。で、(山口)由里子が、「スタンピード婚ね」って言ったので、わたしたち、言葉の意味を知らずに、「スタンピード婚」って書いちゃったんです。後から意味を知ってマズかったんじゃないのって(笑)。あとプロデューサーに、子どもが生まれました。

●おめでたいことばかり!

この大変な時期に!?(笑)。そしたら東映の人たちが、「真弓さん違うんですよ」と。「人はストレスを感じてヤバいと思ったら子孫を残すもの。それで彼は本当に大変だったから、子どもを授かったんです」と聞いて、そうだったのかと。これぞスタンピードですよ(笑)!

●一番のスタンピードですね(笑)。しかし、みなさん仲がいいですね!

そうですね。一年くらいで終わるプロジェクトの場合、ここまでの人間関係を築けるかどうか。本当にありがたいですよね。長く続けられたからこその関係です。それと40年間くらいこの仕事をしていますが、原作者の方に、こんなに会うことはなかったですね。

彼は宴好きで花見も好きで、何か理由を付けては集まる機会を作ろうとしてくれます。「肉喰いたい集まろう」みたいな。家にも来てくれるし、それはほかの方では経験がないことです。

●宴って、そのままですね(笑)。

そうですね。たこ焼きの機械が我々の家、全員に送られてきた時は、笑いました。誰の家に行ってもたこ焼きが食べられるようにって(笑)。わたしの家に集まることが多いのですが、ウチには自動たこ焼き器が贈られてきました(笑)。何かって言うと、そんな感じでよく集まりますね。

●最後になりますが、映画を待っている方へメッセージをお願いします!

ワンピースが大好きな人は、本当にうれしいと思います。あなたが大好きな人にきっと会えます! ワンピースを知らない人、もしくは原作のみのファンの人も尾田栄一郎自身も太鼓判を押しています。間違いないです。裏切りません。この人どういう人なのって、ちょっと思えるような面白いキャラクターがたくさん登場します。魅力的なキャラクターを掘り下げてみてください。そしてワンピースを知らない人には、この映画をきっかけに、さかのぼって観てもらえるような作品でもあるかなと思います、ぜひご覧ください。

劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」(2019/8/9公開)
(C) 尾田栄一郎/2019「ワンピース」製作委員会

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo