本から特注ウクレレまで大ヒット! 話題のYouTubeチャンネル「ガズレレ」って何だ!?

  by リットーミュージックと立東舎の中の人  Tags :  

近年、年配の方から主婦や子供まで、ウクレレを始める人が増えていますが、その人気に一役買っている“ガズレレ”というYouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/user/makogazz69/)をご存知でしょうか?

登録者数約6万人を誇る、楽器系のものではかなりの視聴者数を誇る人気チャンネルであり、動画に連動した歌本や教則本も異例のヒットを記録中。ウクレレ業界に旋風を巻き起こしていると言っても過言ではありません。今回はイベントの運営からウクレレの販売まで、動画配信にとどまらず幅広い活動を展開している“ガズレレ”の実像に迫るべく、主宰者のガズさんにインタビューしてみました。

音楽は聴く時代から“やる”時代へ

——もともとはパンク系のバンドをやっていたとお聞きしました。

ガズ そうなんです。モンキーパイレーツという激しいバンドでボーカル/ギターをやっていました。メジャーでお世話になったり、2001年ごろにはロサンゼルスに1か月くらいツアーに行ったりもしました。自分のバンドのほかにもギターや楽曲提供などでさまざまなバンドやプロジェクトに参加させていただいていましたし、THE STAR CLUBという日本のレジェンド・パンク・バンドでギターを弾いていた時期もあるんですよ。

——そこから、どのようにしてウクレレYouTuberに?

ガズ 自分のバンドでCDを出したら自動的に売れていくものだと思っていましたが、実際はそこからがスタートだったんですよね。なかなか思うようにいかないとバンド活動もしんどくなって、一時はサラリーマンとして働いていたこともあったんですよ。でも、なんだかんだで再び音楽活動を始めたころに突然、急性骨髄性白血病になってしまったんです。その後、何年も入院する、壮絶な闘病生活が始まりました。本当にツラくて、「もうダメかも」って考えたことも何度もありましたよ。そんなとき、音楽にすごく救われたんです。しんどいときも頭のなかで音楽を鳴らせば乗り越えることができた。幸いにもドナー様に出会えて、骨髄移植して、なんとか退院できましたけど、外の世界に出てみたら気がついたことがあったんです。「あれ? みんな音楽を聴いてるけど“やってない”じゃん。みんな、もっと音楽をやったらいいのにな」って。

——それでYouTubeにウクレレのレッスン動画をアップすることになった?

ガズ 直接的なきっかけは、女友達に「ウクレレ教えて!」って頼まれたことなんです。ギターは弾けるけど、それまでちゃんとウクレレを弾いたことはなかった。でも、ちょっと覚えてレクチャーしてみたら驚いたんです。こんなに簡単で、楽器未経験の人もすぐに覚えることができて、しかも歌も歌えちゃう! ウクレレ、スゲェ! って。それでカフェなどで場所を借りて、ウクレレ教室“ガズレレ”を始めることになりました。それと同時に、生徒さんに宿題として自主練してもらう意味もあってYouTubeで練習曲をアップし始めたんですが、それを知らない人が見始めたことが今につながっているんです。

——それがいまやチャンネル登録者数およそ6万人に! 自分としては何がウケているのだと思いますか?

ガズ きっと、僕の動画の演奏が、すごく簡単だからだと思います。ガズレレは“歌中心”。ウクレレはあくまでも伴奏のためのツールなんです。歌を通した感情表現が最優先なので、初心者の方でもすぐにワイワイできます。動画を見てくれているのは、主婦の方や、親子で楽しんでいる方、そして60代の大先輩方まで、これまで自分に音楽ができるなんて考えたこともなかったような人たちが多いんですよ。僕としても、そういう方々に、どんどん音楽を楽しんでもらえるようになったのが、一番嬉しいことなんです。

——なるほど。普段、楽器に縁のなかったような層にウケているんですね。

ガズ そうです。僕はいつも、コンテストなどの誰かから評価されることを前提にした音楽ではなくて、「自分のために音楽をしようよ」と言っています。たとえるなら、レストランで出されるプロが作った料理ではなくて、ちょっと失敗してしまっても家族が美味しく食べてくれる家庭料理のような、“家庭音楽”という音楽のあり方。そう考えれば、うまいヘタは二の次ですよね。

▲YouTube動画は、話題の曲や定番曲を取り上げ、ほぼ毎日配信。“簡単バージョン”と“カッコいいバージョン”の2部構成にして、初心者も中級者もレベルに応じて楽しめるようになっている。

クラウドファウンディングは12時間で目標達成!

——ガズさんといえば、YouTubeでレッスンを提供するだけでなく、全国で開催しているリアルなイベントも人気です。

ガズ 僕の活動に共感してくれて生まれた“勝手にガズレレ”という地域ごとのグループが、全国どころか世界中にあるんですよ。北海道から沖縄まで日本全国はもちろん、台湾、シンガポール、ベルギー、イギリス、ハワイ、ガーナなんかにもグループがあります。僕自身が直接運営するのではなく、有志の人たちがFacebookなどで連絡を取りながら、勝手に練習会などをやっています。そういう人たちが地元に呼んでくれて、みんなで歌ったり、トークをしたりして交流しています。先日も沖縄に行って、大合唱してきました!

——さらに、今度はオリジナル・ウクレレの制作に着手したとか?

ガズ 以前から既製品を僕自身がカスタムした“ガズの弾きやすいウクレレ”というモデルを販売していました。初心者の方に買っていただくので価格も1万円くらいに抑えて、累計4000本に迫るヒットになったんですよ。でも、どんな人も楽しく続けていたら上達していきます。そのときに、さらにワンランク上の上質なウクレレをお届けできないかな? 良い楽器は繊細な表現が可能になりますし、音も深くて気持ちがいいですからね。そんなことを考えていたときに、縁あってベトナムでオリジナルのウクレレを作れるかも!? という話が舞い込んできました。さらに、ガズレレ仲間を通じて知り合った日本の有名なギターメーカー出身の職人が、なんとベトナムに移住して製造の監修と品質管理をしてくれることになったんです! 手作りで良質な単板材を使用しながらも、圧倒的な安さも同時に実現。そういう奇跡的な出会いが重なって誕生したのが、“ガズのわがままウクレレ”。もちろん抜群の弾きやすさで、最初の1本にもオススメです。先日、生産にあたってクラウドファウンディングで支援者様を募ったのですが、ありがたいことに12時間で目標額を達成しました。

▲“ガズのわがままウクレレ”。初回の100本はわずか12時間で完売した。

——すごい! ガズレレ人口が増えていく過程で、ちょうど2本目のウクレレを探している方も多かったのかもしれませんね。ところで、オリジナル・ウクレレ以外にも、ご自身のYouTubeに連動した歌本や教則本が大ヒットしていますよね。そういった教材を使って、これからウクレレを弾いてみようという方にアドバイスをお願いします。

ガズ どんな人でも、簡単に始めることができるのが、ウクレレの良いところです。8ビートや16ビートで弾くことができるようになると、もっと楽しい。でも、それができないとダメということは絶対にありません。もし“こんなのも弾けないの?”なんてマウンティングしてくる人がいたら、完全無視しちゃいましょう。さっきも言いましたが、ガズレレにとって音楽とは、誰かの評価を受けるためにやるものではありません。歌や演奏に感情を込められて、いい気分になれることが大切なんです。家にいるときに、ウクレレをふと手にとって、弾いて歌って「あ〜いい気持ちだな!」と思えるのが一番! 自分のペースで、自分のために楽しむことを忘れないでくださいね!

▲『みんなで歌おう! かんたんウクレレ教室 by ガズ』(リットーミュージック刊)。2018年6月に発売し、大ヒットを記録中。超初心者はこちらをどうぞ。

『みんなで歌おう! かんたんウクレレSONGBOOK byガズ』(リットーミュージック刊)

著者:ガズ
定価:本体1,800円+税
2019年5月に出た最新刊。幅広い世代に向けた100曲が、超簡単アレンジで楽しめる。

ガズ PROFILE

YouTubeで音楽初心者向けにウクレレ・レッスン動画を随時公開するウクレレYouTuber。長野県から上京しバンドを結成。ボーカル&ギターとしてバンドマン時代にメジャーよりCDリリース&全国ツアーのほか、ロサンゼルスにも2度にわたってツアーを敢行。その他、ギタリストや作曲家としてさまざまなプロジェクトに参加。三池崇史監督の映画『FAMILY』に全挿入歌を提供。ある日突然、急性骨髄性白血病を発症し、長年の闘病生活ののちに骨髄移植で一命を取りとめる。その時「音楽」の存在に助けられたことで、どんな人であろうと音楽を始めたほうがいい! 一番かんたんで一番小さなウクレレを使って音楽を始めよう! そんな想いでウクレレ教室「GAZZLELE」をスタート!  自身の経験から楽しく生きるヒントを綴った読み物『いきなりウクレレ! 地球一かんたん家庭音楽』(主婦の友社)も好評発売中。
https://gazzlele.com/

リットーミュージックと立東舎の中の人

( ̄▼ ̄)ニヤッ インプレスグループの一員の出版社「リットーミュージック」と「立東舎」の中の人が、自社の書籍の愛を叫びます。

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