日本映画批評家大賞新人女優賞!最注目女優・南沙良インタビュー「昔の女性にあこがれがあります」

  by ときたたかし  Tags :  

<平成で最も売れている時代小説シリーズ>として累計2,000万部を突破する同名原作を、日本を代表する豪華俳優陣とスタッフで完全映画化した映画『居眠り磐音』が公開中だ。優しく穏やかだが、実は剣の達人である主人公・磐音役を日本映画界を代表する俳優・松坂桃李が務め、時代劇初主演にして優しさの中に秘めたる強さ、愛する人を想う気持ちを見事に体現。現代の日本では珍しい真の男の姿を問い、感動を呼び起こしている。

その磐音の妹・坂崎伊代役を、6月11日に17歳になったばかりの注目女優・南沙良が好演。昨年、映画初主演作の『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』で吃音症の女子高生役を見事に演じ上げ、今年5月の「第28回 日本映画批評家大賞」では新人女優賞を獲得。いま、もっとも活躍に期待が集まっている実力派だ。その南に初挑戦となった時代劇について聞いた。

●完成した映画を観て、いかがでしたか?

たくさん感動したところがあるのですが、特に最後で泣いちゃって泣いちゃって……本当に感動しました。どうしてこれほどまでに切ないのだろうって、いい意味ですごく引きずりました。

●時代劇は初挑戦でしたね。

そうですね。最初に脚本をいただいた時も、これってどういう風に完成するのだろうって、すごくドキドキしました。初めての時代劇だったので、まったく想像がつかなかったですね。

●時代劇へのあこがれはあったのですよね?

昔の女性にすごくあこがれを持っていて、カッコいいなと思っていたので、出演が決まった時はうれしかったです。撮影現場では生活風景などに合わせた所作指導もあり、それがすごく難しかったです。ゆっくり動いたり、ご飯を食べる所作などが難しかったです。たくさん練習して頑張りました。

●今回は主演の松坂桃李さんの妹役ということで、お話をする時間などありましたか?

あまり時間がなかったんです。なかなかお話をする機会もなかったのですが、すごく暖かい方でした。松坂さんのお芝居は本当にすごいなあと心の底から思いましたし、あこがれもします。わたしにも兄がいるので、妹役は普段の自分をイメージしながら演じました。

●今回の映画、どのようにお勧めしますか?

映画を観て人と人との心の繋がりを感じました。そして今の時代、簡単に情報を共有することはあるけれど、その時代、その瞬間にしかない感動もたくさんありました。それがいいことか悪いことかはともかく、そういう瞬間がたくさんあって、それを知って自分の中で感動していました。だから、普段時代劇に触れてない人にも観てほしい作品になったと思います。

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo