「キャバ嬢トラブル」「人造人間」不動産業者が語る“ここだけの話”

  by 丸野裕行  Tags :  

どうもどうも、特殊犯罪アナリスト&裏社会ライターの丸野裕行です。

今回は、私自身が編集長を務める不動産ポータルサイトで、監修や不動産に関するアドバイスを務めていただいている大阪堺の不動産業者・大川貴仁氏を迎えて、不動産業界に関するここだけの話を聞いてみました。

奥が深い不動産業界の裏話をお聞きください。

不動産業者が詐欺に遭う?

丸野(以下、丸)「今日はお願いします。不動産業界というと、なにかこうイカついイメージがあるのですが、実のところはどうなんでしょうか?」

お話を聞いた大川貴仁氏

大川氏「まぁ、そうですねぇ。不動産業界って、やっぱりいろいろな事件が起こりますよ、やっぱりね」

丸「以前、『ガジェット通信』の動画記事に出演していただいたときは恐ろしい事故物件のお話などをお聞きしましたが、もっと裏話がありそうですね」

大川氏「不動産業者が、本当にくだらない詐欺に遭うこともありますし」

丸「ええっ、そんなことってあるんですか?

大川氏「これが意外に相当数騙されているんですよ。まず、ある日に不動産売買やってる会社に一本の電話が入るんです。それが物件の問い合わせなんですけどね。いろんな手口があるんですけど、“余暇を過ごす別荘を探している”系の詐欺がすごく多いですね」

丸「電話が……はぁ」

大川氏「不動産業者はこのようなオイシイ相談の場合、“もしかすると成立するかも……”と思ってしまうものなんですね。で、相手と実際に会ってみると、その相手から“私は某有名芸能人の妻なんですよ”とか“マネージャーなんです”という話をされます。よく出てくる名前が、テレビ露出をあまり頻繁に行っていない有名人。例えば、中島みゆきさんとか、B’sの稲葉さんとか松本さんとか。妻とお忍びで余暇を過ごせる別荘地を探していると話を持ちかけるのが典型的な手口です」

思ったよりもセコい手口

丸「確かに、そこまでの大物の旦那さんや奥さんの顔なんて知りませんよね」

大川氏「普通知りません。で、カフェなどで待ち合わして「2、3億で建てられる別荘地ってありませんか?」ということになる。次は、本人を連れてきて、用地を回るからと……

丸「儲けが大きいから有頂天になっちゃうんじゃないですか?」

大川氏「その通りです。で、帰り際に、“サイフを落として今現金がないから、3万円くらい貸していただけます?”とお願いされるんです。たかが3万円で、数億円の商談を見捨てるわけにいかないから、快く渡してあげる。でも、そのあとは音信不通になります。すっごくセコい手口ですが、全国で数百件くらいやられたそうです。ウチにも実際に電話がありましたから

丸「塵も積もると、すごい金額になるでしょうね!」

大川氏「全国に不動産業者なんて星の数ほどありますから。それに金額が3万円くらいなら、恥ずかしくて誰にも言いませんし(笑)

離婚が原因の不動産トラブル

丸「なんかたくさんありそうですよね、そういうこと」

大川氏「本当に不動産はトラブル多いですよ」

丸「他にも具体的に教えてください」

大川氏「結婚でマイホームを購入したあと、やっぱり離婚のときがね

丸「僕もバツイチなんですけど、離婚はやっぱり大変でしょうね……」

大川氏「2~3年前にマイホームを買ってもらったお客様(夫側)から電話が入って、家をできるだけ高く売りたいというんです。売却理由は、やはり離婚でした。いくらで売れるのかの査定依頼で、実際に喫茶店でお会いすると、どうやら夫側の浮気が原因。でも、こちらも仕事なので、実際に売却価格の査定をして査定書を出したんですけど、次に連絡が入ったのが奥様側のご両親からで……

丸「なんだかややこしそうですね(笑)

大川氏「ご両親は、“家の購入前にお祝いとして購入資金を多く出したので、住宅購入資金を返還しろ!”とウチに請求されてですね。さらに“夫の浮気が原因だったのに、お宅が物件を売ったんだからこちらが出した分の資金は返還しなさい!”と怒鳴られまして。めちゃくちゃなことを言ってこられて参りましたよ」

丸「おかしなお客さんも多いでしょうけど、業者でもややこしところも多いんですか?」

借金まみれだからこそ家を買うお客

丸「住宅購入の裏話もあるとか?」

大川氏「闇はたくさんありますよ。実は借金まみれで首が回らない人が住宅を買うという話、聞いたことないですか?」

丸「いえいえ知りません!

大川氏「不動産の業界用語では“人造人間”と呼んでるんですが……」

丸「じ、じ、人造人間ですか?

大川氏「はい、借金まみれの人が生まれ変われる細工をし、ローンが組めるように仕向けるんですよ。そういうことを組織だってやっているところもあります」

丸「どうやるんですか?」

大川氏「悪徳金融が、借金苦で名義が汚れた人間を手を組んでいる不動産業者に連れて行って、見ず知らずの他人と養子縁組する。それだけで、戸籍や苗字が生まれ変わる。それから借金を上乗せした住宅ローンを組ませます」

丸「はぁ~なるほど」

大川氏「東京では六本木や歌舞伎町、関西では祇園や北新地なんかの飲み屋のツケを支払わせるためにローンを組ませるという悪徳業者も存在します。でもまぁ毎年毎年、詐欺共謀罪などで逮捕されている業者が多いですが……」

水商売や風俗嬢との賃貸トラブルは?

大川氏「最近では、キャバクラのグループや各店舗が直接物件を寮として買い取りをしたりしているので、ウチから貸し出すということはありません。昔はかなりトラブルが多かったと聞いています。部屋をゴミ屋敷にしたり、薬物で死んでたり、子供をトイレで産み落としたり……。そんなことに首を突っ込む場合じゃないですから、ウチの会社も」

丸「そりゃそうですよね。今日は面白い裏話をありがとうございました」

大川氏「ありがとうございました」

(C)写真AC

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『アサヒ芸能』『実話ナックルズ』や『AsageiPlus』『日刊SPA』その他有名週刊誌、Web媒体で執筆。 『丸野裕行の裏ネタJournal』の公式ポータルサイト編集長。 文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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