芸能人が住むマンションの家賃が超高額な理由!

  by 丸野裕行  Tags :  

芸能人のお宅というのは、「家賃が高いくて豪華!」「ガレージに高級車ばかり並んでいる!」というイメージがありますが、なぜか賃貸が多いのが不思議です。売れてきている芸人さんでも、月々30万円~60万円の家賃というのがザラですよね。

どうせなら「一戸建て住宅でも購入したほうが良いんじゃないの?」と思ってしまうのですが、芸能人には芸能人の都合というものがあるようです。

芸能人の場合、住所がバレたり、トラブルが起った場合にはすぐに引っ越さないといけないなど、ささっとその家を引き払うというフットワークが必要になってきます。住宅を購入すれば、登記簿上に本人の名前が記載されてしまうので、何かの拍子に住んでいるところがバレてしまうこともあります。

今回は、なぜ芸能人が住む物件は家賃が異常に高いのか……その秘密に迫ってみたいと思います。

芸能人が望む条件ってなに?

“駅近物件”より“静かな住宅街”がお好み

芸能人が好んで住む地域といえば、港区渋谷区、目黒区、新宿区、世田谷区になります。中心部の繁華街がお好みなのかと思いきや、中心部からちょっと離れた閑静な住宅街に住むことが多いようです。この“ちょっと離れた”というのがポイントです。

電車移動が少ない芸能人に“駅近”という条件は不要。逆に、駅から少し遠ざかった方が閑静で都合がいいようです。駅が近ければ近いだけ人通りは多いものです。人目を気にする芸能人には、高級住宅街の静けさがありがたいというわけです。

大使館・領事館の周辺

東京には港区だけでも約70ヵ所以上の大使館・領事館が点在しています。西麻布だけでも約40以上の大使館があります。この周辺エリアの高級賃貸マンションに、芸能人がこぞって住むというのはなぜなんでしょうか? それは“大使館周辺には厳しい警備体制が敷かれている”からなんです。

昼夜問わずに警察官が立哨(りっしょう)・警備している大使館周辺であれば、悪質なファンに尾行されたり、不審な人物に襲われる可能性が低いのです。おかしな行動を取る人間がいたとすれば、すぐに警察官から職務質問され、怪しければ連行されてしまいます。とくに女性芸能人にとっては打ってつけの立地というわけなのです。

地下駐車場完備であること

高級マンションの地下駐車場には住民しか立ち入ることができません。なので、地下駐車場内で仕事場まで移動する送迎車を呼べば、外の人間と鉢合わせることはありません。スキャンダルなどを起こした場合でもこうした地下駐車場であれば週刊誌の直撃を受けることもないので、プライバシーの保護性が高くなります。

さらにすごいのは、地下駐車場に自分専用の個別ガレージが付いているマンションも存在すること。頑丈なシャッターなどで区切られ、プライベートスペースになっているというのです。これがあれば付き合っている恋人をマンションに招いても、同じマンションに住む入居者から目撃されなくなります。

年中無休24時間体制のコンシェルジュ付き

エントランスに構えたフロントデスクに常駐しているコンシェルジュは、なんでも対応してくれます。来訪者受付や荷物の一時預かり、クリーニング受付、郵便や宅配便の発送や受け取り、タクシー配車サービスなど、プライベートな部分の大半をこなしてくれます。

高級な物件になればさらに内容は増えます。長期不在の際、コンシェルジュに鍵を渡しておけば、部屋の換気やペットの世話もしてくれるところもあるそうです。

最新の防犯カメラ設置など厳しいセキュリティ

芸能人が住む高級賃貸物件のセキュリティレベルはダントツで高度です。普通のマンションであれば、エントランスのオートロックとカメラ付きインターホンとディンプルキーの3重セキュリティ程度ですが、超高級マンションでは、5重、6重のセキュリティが当たり前。警備員が常駐している場合もあります。

警備員やコンシェルジュによるチェック、住民が入口にあるカメラで訪問者をチェック、訪問階のみに停まるエレベーター、扉前でのカメラによる訪問者チェックetc……。厳重なセキュリティを実施しているので、人件費が家賃に上乗せされます。どおりで高額になるわけです。

タワーマンションに住みたくない理由

湾岸エリアのタワマンは眺望抜群で芸能人向きに思われますが、最近では傾向が変化し芸能人はタワマンを選ばなくなっているといいます。理由は【タワマンは住民の数が多い】から。

1棟数百の部屋を構えるタワマンでは、住民と鉢合わせする確率が高くなります。芸能人が暮らしていた場合、タワマンではどうしてもバレてしまうのです。誰にも気づかれずひっそりと暮らしたい芸能人にとって、いまや高層マンションは避けるべき物件となっているのです。

好まれるのは低層階マンション

今人気なのは、低層階マンションだそうです。地上4階以下のマンションで入居者数が少ないことが理由。住戸の数も少なく、他の入居者と顔を合わせることもあまりないので都合がいいわけですね。1部屋あたりの広さも150㎡以上で共用部分も豪華です。

こうした低層階マンションは、高さ制限が厳格な高級住宅街などに密集して建っているため、家賃もかなり高額。芸能プロダクションではこのようなマンションをまるごと1棟借り、所属の芸能人を入居させることもあるようです。

いかがでしたか?
芸能人が住むマンションの賃料が「なんでそんなに高額なのか?」という理由が理解していただけたと思います。

閑静な高級住宅街にあり、大使館周辺エリアで、地下駐車場付き、コンシェルジュが常駐、低層階マンションで住民に顔を見られない、何重ものセキュリティ体制が整っている物件。これ以上ないレベルの賃貸物件ですね!

解説/丸野裕行(不動産ポータルサイト編集長、ライター)

(C)写真AC

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『アサヒ芸能』『実話ナックルズ』や『AsageiPlus』『日刊SPA』その他有名週刊誌、Web媒体で執筆。 『丸野裕行の裏ネタJournal』の公式ポータルサイト編集長。 文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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