引越し業者が1年で一番忙しくなる時期を迎え、0123とかパンダとかアリのマークのトラックを目にすることの多くなってきた今日この頃。『YouTube』では日本の引越し業者の仕事ぶりを紹介する動画が注目されていた。特に目新しいこともなさそうな引越し作業だが、海外の人たちの目には日本のプロフェッショナルの仕事ぶりはどう映るのだろう?
動画:引っ越し作業!(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=ynEjnebw8LA&feature=youtu.be[リンク]
レイチェルとジュンさんが今回依頼したのは「0123」のCMソングでおなじみ、アート引越センター。引越し作業を撮影して公開するのと引き換えに料金をタダにしてもらったそうだ。チャンネル登録者数が200万人を超えるとこんな提案も受け入れてもらえるようになるんだね。2人世帯で荷造りから荷解きまですべてやってくれるフルコースをお願いした場合、通常ならざっと18万円はすると思われる。
1週間前の事前打ち合わせでは持っていく物がどれだけあるかをタブレット端末に入力して確認。不要になった家電を処分してくれるサービス(有料)や、新居で新たに使う家電を量販店並みかそれ以上に安く購入できるサービスも。騒音や駐車などで迷惑をかける隣近所にティッシュ箱を持って挨拶回りまでしてくれる。
当日の作業は現場責任者の挨拶から始まる。廊下の壁と床を傷付けないように手際よくシートで覆い、靴・食器・テレビ・衣類・照明などすべてを専用のケースに梱包していく。箱に封をするガムテープの色にも意味がある。
動画を見た人たちの反応
・これだけでも日本に住みたくなる。スウェーデンの引越し業者はトロいし、こんな慎重にやってくれないし、物がなくなってもお構いなし。荷造りは全部客任せ。彼らがやることといえば箱を運んでトラックを運転するだけ。日本の引越し業者は本当に効率的で素晴らしい。高品質のサービスってこういうことなんだね
・アメリカではトラックに積み込んで運ぶだけ。彼らのせいで生じた損害は全部客のせいにされる
・デンマークでは荷造りも荷解きも全部自分でやらなくちゃいけない。壁と床の保護さえしてくれないよ
・引越し作業で迷惑かけるからって隣近所に挨拶回りまでしてくれるの? オーストラリアでは絶対ないね。だから日本が好きなんだ
・オーストラリアで引越し屋にお願いしたら、皿を全部壊すし、テレビをトラックの荷台から落とすし、DVDの箱を盗むし、挙げ句、上司にクレームの電話を入れたら俺を罵って電話を切りやがった。日本に住みたいよ
・おお、なんて組織化されていて素早く効率的で丁寧なんだ。ドイツにも必要だ
・日本はとても素敵だね。清潔で効率的で礼儀正しくて、こんなところからも学ぶべきことがたくさんある。乾杯!
・世界中の引っ越し業者はここで講習受けろよ
・タイトルを「完璧主義者を納得させる動画」としてもよかった
・子供の頃、クロネコヤマトにお願いした時のこと。大きな黒いヒョウのぬいぐるみを梱包するのがイヤで、人間みたいに扱って欲しいとお願いしたら、大阪から福岡までトラックの助手席に乗せてくれたの。最高だったわ
・アメリカでは強欲がすべてをダメにする。誰もが労働者を搾取して自分だけが金持ちになろうと考える国で、十分な生活費が稼げて誇りを持てる世間並みの仕事など生まれるわけがない
・200万の登録者のためにいつも以上の気遣いがあったとしても、彼らの心構えには驚かされる
・日本のプロ意識には本当に頭が下がるな
・彼らが最後に挨拶したところで俺もなぜか画面に挨拶し返しちゃったよ
何事にもキッチリしていそうなドイツ人も、日本の引越し業者の細やかさに感心していた。ぶっちゃけ引越し屋さんにとっては宣伝動画なので、普段より丁寧で張り切っていたということはあるかもしれない。それを差し引いても、世界基準で見たら日本の引越し業者はどこに頼んでも最高品質の仕事ぶりで応えてくれると言ってよさそうだ。
ただ、上では拾わなかったが、「労働力の搾取は普通だし賃金は他の先進国と比べて低い」とブラックな実態を指摘する人もいたことを付け加えておきたい。過剰なサービスの要求は引越し業界、ひいては日本の労働環境全体を疲弊させることになるということを我々ひとり1人が自覚しておかなければならないね。
画像とソース引用:『YouTube』より