夏本番!今年も全国的に容赦なく暑い日が続いている。
「熱中症に注意」とニュースでは言うけれど、エアコン頼りはカラダにもよくないし、節電もしなくちゃいけない。少しでもカラダを冷やそうと、冷たいジュース やアイスクリームなどに手が伸びる。食事の面でも、冷やし中華やそうめんなど、ツルリと吸い込まれる麺類をついつい選んでしまいがちだ。
ここ数年、夏にじわじわと人気となっているのが【冷やしメシ】だ。“冷やしカレー”、“冷やしカツ丼”、“冷やし天丼”など。本来ホカホカ温かいはずのご飯ものが冷たくアレンジされ、飲食店やインスタント食品でも続々と登場している。
しかし、夏に食べられている“冷やしメシ”は日本全国にたくさんある。暑い夏を乗り越えるための日本人の知恵である、ご当地“冷やしメシ”を紹介してみよう。
まずは、宮崎県の夏の定番メニューの“冷や汁”。
焼いてほぐしたアジなどの魚と味噌、胡麻、キュウリやミョウガ、大葉などの夏野菜で作る、汁かけご飯のことである。魚を焼いたり、すり鉢ですったりとなかなか手間がかかるので、市販されている「冷や汁の素」を使うと簡単に作ることができる。
和歌山県でよく食べられている“おかいさん(茶粥)”。
「お粥」といえば茶粥のことを指すほど一般的なもの。ほうじ茶で作る茶粥は朝食として食べられることが多い。通常は温かいものを食べるが、15分程度で炊けるので、夏は事前に作ったものを冷蔵庫で冷やしておくそうだ。ほうじ茶の香りがする冷たい茶粥は食べやすく、夏の朝ごはんにピッタリ。
東北地方には、ご飯に水をかけて食べるという、驚愕の“冷やしメシ”が!山形県の内陸地域では、“水かけご飯(水まま)”が食べられている。冷やご飯を水で洗ってぬめりを取るので、米はサラサラになる。そこに冷たい水をかけてナスやキュウリのお漬物をのせ、お茶漬け風に食べるというもの。
実は山形は夏の気温が40度を超えたこともあるほど暑い地域で、食欲が落ちる時期にご飯を食べやすくしようとした先人の知恵だ。米と野菜と水が美味しい土地ならでのメニューだろう。
お米は冷たくなると『レジスタントスターチ』という難消化性でんぷんに変わる。消化されにくいでんぷんで、食物繊維と同じような作用があるため、ダイエットにも効果的なのだとか。但し、栄養バランスを考えて、野菜や魚などを一緒に食べることをお忘れなく。
普段の食事を“冷やしメシ”にして、内側からカラダ涼をとり、ヘルシーに夏を乗り越えよう!
“冷や汁”画像
http://www.kanko-miyazaki.jp/miyazaki/kanko/13130.html