嘘!恫喝!脅迫!筆者も被害に遭った悪質マンション販売の手口

  by 丸野裕行  Tags :  

どうもどうも、特殊犯罪アナリスト&裏社会ライターの丸野裕行です!

アメリカのサブプライムローン問題での不況以来、手を変え品を変え、悪質なマンション販売の勧誘が増えているといいます。以前であれば、自宅用のマンション販売に関するしつこいセールスや脅迫まがいの言動が原因の事例ばかりでしたが、最近では、投資用のマンション販売の電話が突然かかってくるそうです。

国民生活センターへの相談件数が減ることはなく、不動産販売の悪評が日々立ち続けていることを、堅実で良心的な不動産業者のみなさんは憂いています。

実は、僕も実際に強引なマンション販売の被害に遭ったことがあるんです。
彼らは、で呼び出して、泣き落とし恫喝脅迫を繰り返し、相手の会社に出向くなど、悪どい手法で善良な市民にマンションを売りつけています。

今回は、実際にこのような手口を使い、マンション販売を行っている宅地建物取引業者に話を聞き、お客を貶める手口を綴っていきたいと思います。

客を殺してでも売ってこい!

告白/栗山大志(仮名) 大阪府 36才 不動産販売業

オレがマンション代行販売会社『エクシール(仮名)』に就職したのは6年前のこと。

脅迫まがいの浄水器販売の会社で働いていたオレに、この会社の専務が声をかけてくれた。強引な勧誘をかけるために作られた、スネに傷のある代行会社はやりたい放題で、法規制も甘い。当時、不景気下とはいえ、まだまだ他の業種よりは、給料も数段マシになった。

しかし、この1年で状況が激変する。

「おい! 何じゃこの成績は!! オドレ、売る気あるんかい!

ス、スンマセン!!

朝礼で鬼軍曹と呼ばれる営業部長の怒鳴り声が響き渡る。しかし、売れ残りのマンションなんか売れるわけはない。会社はスーパーの一区画を間借りして、客へのチラシ配布や近隣へのポスティングなどを正攻法で営業をかけていたオレたち営業マンは釘を刺された。

「ぬるいやり方なんてやるな! 客、騙くらかしても、殺してでも売ってこんかい!!

は、はい!!

今働いている社員たちは、この会社の本性を知らずに入社してきている。普通の社員だ。これでやっと完全ブラック企業だとわかっただろう。この数ヶ月で、社員のほとんどが月収10万円前後にまで落ち込んでいる。よし、こうなったらやったろうやないかい!!

嘘でおびき寄せて売りつける手口

オレは浄水器営業で培った武闘派の手口で、売れ残りのマンションをさばくことを決意した。手口としては、まずは絶対に会社名を名乗らず嘘をついて勧誘する。

中学の同級生の栗山やけど、覚えてるか? 今度あって酒でも飲まへんか?」

栗山? まぁ、ええけど…」

その他には別の会社の社員を名乗ったり、年金の件で市の職員を名乗ったり、まんま、マルチ商法やオレオレ詐欺と同じだ。だが、手に入れた名簿に個人情報がある程度揃っているので、話を合わせるのにも無理がない。まず初めは匿名性や覆面性で誰がかけたのかわからなくするのが、電話営業の鉄則。一応、施工会社のブランドイメージというものも配慮する。

確かに脅しや長時間電話は宅建業法の通達で禁止され、その後施行規則になっているが、第三者である販売代行業者はその法令には入っていない。また、断わられた後の再勧誘すら禁止していないのだ。しつこい営業をやりっぱなしという状態になる。

また、業者名や人名、販売目的を言わなくも勧誘できる。ムリにアポをとって会うなり、職場に何度も電話をかけるなりしてマンション購入の話をふる。それからはいつも以上の口八丁手八丁

今が底値ですわ! 数年後には700万円の利益が出るし、保証人不要で銀行から格安で融資を受けられるように段取りがついてます。駅前物件やし、客ももう付いてるんですわ。ええ話でしょ?

ホンマやね! すごい

「でっしゃろ? ほな、早く契約お願いします!

ここで初めて施工する投資目的で新築マンションを購入するヤツは、欲の皮が突っ張っている。正直人口減少が進み、これから値段は下がるばかり。賃貸が主流になるのに、利益が出ると言われてアホばっかりや。

とにかく、こんな方法でオレは強引に7軒の契約を取った。月20万円まで落ち込んでいた収入が一気に400万円の大台に乗った。

断れば出前を注文、胸倉を掴んで凄む!

オレの手口は、その7軒の契約を皮切りにさらに強引になった。ランダムに選んだ客の家に夜10時頃に電話をし、「会って話すまでは何度も電話をかける」と、深夜まで2~3時間も切らせない。それから無理やりファミレスで会い、10時間ほど返さないこともザラだ。

その他の悪質なやり口としては、1日30回以上の電話営業、金利などの計算ができない客にローン返済額が今の家賃よりも2倍にもなるようなムリなローンを組ませる、買わなかった場合には自宅前で待ち伏せ、自宅へ居座って軟禁状態数戸のマンションを一気に買わせるetc……。

破綻しようが、自殺しようが、ローン会社とマンションの施工会社が保証すること。オレには関係がない。毅然と断れる客はごく稀。もちろん、こんな“威迫”などの悪質な勧誘行為は宅建業法で禁じられている。クーリングオフの規定もあるが、そんなことをすればただでは済まさないとポーズを見せる。

さらになぜこんなことが摘発もされずに、済んでいるのかというと、営業を外部委託された販売代行業者は、違反行為の証拠の積み上げが難しい。

国土交通省では、これまでに違反で行政処分されたマンション販売業者はあまりいないことが実状だ。
悪質勧誘によるマンション購入額は、国民生活センターの相談では、平均が約2,400万円。高額な物件にもかかわらず、購入後の相談はたったの1割~2割

実際の被害は30万件はあるということだ。だから、何をされるかわからないという脅しが重要になってくる。しかし、この程度のことはそこらへんのマンション販売業者でも行っていることだ。おそらく、違反行為で行政処分を受けるもの時間の問題だろう。そんなオレは、相変わらず今でも売れ残りのマンションをバカな客に押しつけている。

実際に僕もやられたのが、自分の会社の電話に、マンション購入を勧める電話がしつこくかかり、その日の業務に支障をきたしたりしました。

次の日も電話がかかってきたので、「僕の会社はライティング業務をメインにしていて、ニュースサイトとか実話系雑誌なんかに掲載したいので、もっと強引な手口を話してもらえませんか? 僕の名前を検索してもらえれば、いろいろと裏社会系や犯罪系の記事が出てきますので、教えてくださいよ、ホントに」と話すと、一方的に電話を切られました。それからはかかってきていません。

彼らはしつこく電話をして接触しようとしてきます。あなたもお気をつけください。

(C)写真AC

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『丸野裕行の裏ネタJournal』や『初めての不動産投資マガジン』などのポータルサイト編集長、文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンデージャポン』、テレビ朝日『EXD44』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、ABC『雨上がりのAさんの話』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビ・ラジオなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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