アメリカンドリームと言う宝くじに当たるような期待感のある言葉があるが、これは努力努力でコツコツ積み上げて何かに到達した結果大きな富を得るというより、降って湧いたような希少なチャンスをしっかりしっかり握り締め、それを活かしきって物にした人たちではないかと思う。
しかもアメリカ人でなく他国からアメリカに乗り込んで下積みを積んで、苦労もコミコミで手に入れたものなら更に称賛と敬意を受けるような気がする。
フォーブス(Forbes)と言う世界有数の経済誌がある。このフォーブスが売り上げを伸ばす時は長者番付のリストを発表する時であろう。最新号のカバーはABC局で放送されるコメディードラマ『モダン・ファミリー』に出演するソフィア・ベルガラである。このコロンビア出身のお茶目な美人は最近40の大台に乗り、本業のテレビ女優以外に、ペプシ、化粧品のカバーガールの顔となり、ペプシはスペイン語でもテレビコマーシャルに出ているので二ヶ国語分の広告収入を得ることになる。
そしてKマートと言う、日本でいうとイトーヨーカドーのような大型スーパーで自身のファッションラインで提携し、この収入だけでも7ミリオンドルで、日本円およそで4億2千万円である。Forbes.comの Meghan Casserly氏の記事によると『我々はベルガラの昨年5月から2012年の5月までの総収入を19ミリオンドル(約15億2千万円)と推定します。アメリカのテレビ女優としてトップの総収入です。コロンビアのバランキア(出身地)の農家の娘としては悪くないですね』とありますが、この悪くないと書いたアメリカ人女性記者のちょっとした嫉妬の心情もこの文面から伺える。
今、もっとも旬のテレビ女優ソフィア・ベルガラは10代で結婚そして出産、わずか20歳そこそこにして離婚。シングルマザーとして生きてきた。普通このストーリーなら日本ではお涙頂戴になるものだが、世間に受け入れられるのは明るさであり、希望であり、逆境を乗り越えるパワーだと思う。それらを全て兼ね備えて、個性的にあっけらかんと笑う美人のソフィア・ベルガラが今アメリカン・ドリームを掴んだ代表格だと言える。
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