現地日時 2012年7月16日 アメリカ食品医薬品局(FDA)はツルバダをHIV感染予防薬として承認したことを発表した。
FDAはツルバダをHIV感染予防薬として承認したことをFDAホームページで発表している。
ツルバダは性交でHIVウィルスに感染するリスクの軽減作用がある。
同局の発表によると、ツルバダは毎日服用するとHIVウィルス感染のリスクを下げられるとのこと。
またツルバダの服用と合わせて、性交の際コンドームをつけることや不特定多数との性交を避けること
などの対策をとることで、よりリスクを下げられると発表。
この承認はアメリカのニューイングランドジャーナル誌の研究発表に基づいており、
異性カップル、同性カップルともに75%の確率で感染を防ぐことができる。
FDAコミッショナーのマーガレット・A・ハンバーグ博士は「HIVと戦うための重要な一里塚である」
と話す。博士は「エイズを防ぐ方法を知っているのに、毎年アメリカの5万人が感染している。研究
と治療は病気と生きる人のためにある」とも話している。
しかしツルバダには、下痢、腹痛、吐き気、頭痛などの他、まだ分かっていない副作用もある。
また服用する前にはHIV検査で陰性だと証明され、その証明から3ヶ月の間が必要である。
ロサンゼルスタイムズでは、複数のエイズ関連団体がこの承認について抗議していることを
報道。団体はツルバダは年間1万ドルの高額な費用がかかる上、承認すればコンドームの使用が少なくなり、余計感染者を増やすと危惧している。
FDAでは経口でHIVウィルスの感染をチェックできる検査薬を今年6月に承認している。知らず内に
HIVウィルス感染を広げてしまう状況に歯止めをかけたい狙いだ。