秋を迎える9月になってもまだまだ暑い日が続きそうな感があるが、本格的な夏にたっぷりと味わった生ビール。今回は少し趣向を変えたビールテイストカクテルを紹介しよう。とはいえ混ぜるだけの簡単レシピなので試していただきたい。
今回使用したカクテルのベースとなるのは写真の2品。
写真左は「サッポロ LEVEL9贅沢ストロング」というビールテイストのものだ。いわゆる第三のビールと呼ばれるもので、酒類区分はリキュール(発泡性)となる。アルコール度数9%は強烈で、ストレートで飲むと最初はビールテイストだが後味が日本酒のようなテイストになりしっかりと酔えるという代物だ。なお販売箇所は関東から関西までの特定のコンビニや一部のスーパーマーケットに限られる。
写真右は「Innovative Brewer グルメビア」というクラフトビールの仲間。こちらは正真正銘のビールだ。
ライムビールや黒コショウ、アルペンザルツと呼ばれる岩塩を使用して、ビール丸ごとごちそうにしようとしたものだ。4月から法律上のビールの定義が変わり、認められたスパイスやフルーツ等を入れたものでもビールと名乗れるようになったことから実現したものだ。
こちらは全国販売。
これらを使って簡単にできるビールテストカクテルを試してみた。
サッポロ LEVEL9贅沢ストロング×つぶ入りオレンジジュース
タンブラーに氷を入れて、粒入りのオレンジジュースとサッポロ LEVEL9贅沢ストロングをそれぞれ2分の1の割合で混ぜただけ。
今回試してみたものの中で最も飲みやすくて記者おすすめの一品。
もともとアルコール度数が9%なので半分の割合でオレンジジュースで割ると理論的には4.5%になるのだが、非常に飲みやすくビール独特の苦みはあまり感じない。そしてオレンジジュースの甘みがかすかに感じられ、グーッと飲めてしまうライトさはいつでも作れるようにしておきたいほど。みかんの果実がビールにさわやかなアクセントと舌触りを添える。
サッポロ LEVEL9贅沢ストロング×りんごジュース
作り方はオレンジジュースの時と全く同じ。半分の割合で混ぜるだけ。
こちらは見た目も味もビールのようで、りんごジュース感はずいぶんと減る。こちらはおつまみと合わせてじっくりと飲みたい。
あまりビール感が損なわれないうえ、アルコール度数も半分になっても元が9%なので缶1本で2倍味わえるという美味しさと満足感が得られるだろう。
Innovative Brewer グルメビア×トマトジュース×サドンデスジョロキア
平たく言えばレッドアイなのだが、使用するのはタバスコではなく写真のデスソース。
これは辛さに応じて4種類あるもののセット品だが、最も辛い「サドンデスジョロキア」を使用してみた。
鈴商が輸入販売する「オリジナルデスソース」「サルサデスソース」「アフターデスジョロキア」と最強の辛さを誇る「サドンデスジョロキア」を加えた4種類のミニボトルがセットになった『デスソース 4 本パック』にはどくろのキーホルダーがおまけについてる。
作り方はタンブラーに氷を入れてInnovative Brewer グルメビアとトマトジュースを半分の割合で混ぜたものにサドンデスジョロキアを1滴だけ加える。
この「サドンデスレッドアイ」の注意点は、飲んでいる最中は絶えずマドラーでも箸でもいいので混ぜながら飲むことだ。炭酸が抜けないように静かに混ぜることはもちろんだが、そうしないとハバネロやブートジョロキアが下にたまっており非常に厄介で危険なことになる。脅しが過ぎたが、程よく混ざったサドンデスレッドアイはピリッとした辛みと、もとからビールに入っている黒コショウ等のスパイスが利いていて非常においしい。
迎え酒にレッドアイという有名な話があるが、その真偽は別としても細胞レベルで目が覚めることは間違いないので入れすぎには注意したい。ハバネロのさらに倍のカプサイシンが含まれているブートジョロキアとスパイス入りのビールがきっといい具合に働いてくれるだろう。
ビールに氷という日本ではありえないレシピだが、東南アジアではごく普通に飲まれているスタイルであることは海外に出たことのある人にはご存じのとおり。タイのバンコクで発見したのだが、記者の個人的な体感では氷を入れたビールはなぜか酔いにくいので、時と場合により好んで氷を入れる。
暑い夏にしこたま飲んだ普通のビールに飽きたらオリジナルのビールテイストカクテルを研究してみてはいかがだろうか。
※写真はすべて記者撮影