イーストリバーは川でなく実は海峡なのである

  by あおぞら  Tags :  

ニューヨークのマンハッタンは世田谷区程の大きさの島なのです。ハドソンリバーとイーストリバーに挟まれ、マンハッタンの西側はハドソンリバー、東側にはイーストリバーが流れます…… と書いて実は片方の”リバー”は流れていないことをお知らせしたくなりました。

 

『リバーは川じゃないか、なぜ川が流れないのか?』そうなんですよね、川であれば流れるはずなのに流れない川ってなんなんだ?

 

実はイーストリバーは海峡なのです。そうです、津軽海峡冬景色の歌詞にでてくる海峡なのです。海峡ゆえ流れないのであります。では海峡とはなんぞや?と辞書で調べると『陸地に挟まれた狭い幅の水路となって、二つの海域をつなぐ海。水道。瀬戸。』とあります。確かにイーストリバーは水路であり、マンハッタンの喧騒とは全く別にして、この水路を貨物船が通り、また海峡向こうのクイーンズへの連絡船がゆったりと動いています。

 

川じゃない証拠に、連絡船がイーストリバーを横切る際に残す白い泡がまるで飛行機雲のように残っています。ハドソンリバーにもマンハッタンを結ぶ連絡線は通りますが、ハドソンリバーは川ですから海峡のイーストリバーのように船の跡をいつまでも残したりはしないでしょう。

 

”川の流れのように”は秋元康氏がニューヨークに滞在中にご自分のイーストサイドのアパートからこのイーストリバーを見下ろして思いついた詞だと、何かの読み物で目にしましたが、物事は詳しく知らないほうがことがうまく進むこともあります。私自身長年のニューヨーク生活でイーストリバーが川でなく海峡であることを知ったのは、ほんの数年前でした。

 

日本から友人が訪ねて来て、帰国の際に日本から持ってきた日本語のニューヨークガイドブックを置いていったのです。私に置いていってもらっても必要がないから誰かにあげればいいと強く言ってはみたものの、友人は『意外に知らないことが載っているかもよ』と押し付けるように残していきましたが、友人が正解でした。

 

イーストリバーが川でなく海峡だからどうした?と言われればそれまでなのですが、秋元康氏が作詞したあの名曲の”川の流れのように”の詞のイメージになった川が実は川でなかったことを知ると結構おかしいと思うのです。

 

♪ああ、川の流れのように、ゆるやかに、時代はいくつも過ぎて….

 

イーストリバーは海峡だから川のようには流れていないんですよね。気になることはこの詞を書いた時点で秋元康氏はイーストリバーが海峡であることを知らなかったか?知っていて書かれた詞ならちょっと焦点がぼけるのですが、イーストリバーを川と思い込み書いた詞であれば、素敵な勘違いとして逆に詞に息吹を感じてしまう私です。

 

画像: from flickr YAHOO!

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