アメリカでは大きな話題になった朝のニュース番組Todayのホストの降板劇。7月9日月曜日に新しいホストを迎えて新しい体制がスタートした。大方の予想通り写真のサバナ・ゴスリーがホスト席につき、同番組男性ホストのマット・ラウアーから「今の気持ちは?」と聞かれていた。
満面の笑みで喜びを隠し切れないほどの無防備なはしゃぎようで、先月蹴りだされた感じの最後の挨拶をした日米ハーフのアン・カリーの事の顛末を考えると、もう少し抑えた感情で冷静に喜べなかったものかと感情コントロールの難しさを感じた。
その点日本人は感情を抑えることに長けているのではないだろうか。誰かの喜びの影には誰かの悲しみがあるものだ。そういう両面を日本人はアメリカ人より理解するのではないだろうか。手離しで喜ぶことは子供なら許されるかもしれないが、大人の社会ではちょっと違うのではないかと新ホスト席につくアメリカ女性の体をくねりながら見せる、はじける笑顔をみて考え込んだ。
新ホストは40歳のジャーナリストで弁護士資格も持つ。ホストの前の肩書きはワシントンDCでホワイトハウス特派員だった。政治や法律の専門で、この類の専門家の女性は華がない人も多いのだが、長身で見た目もなかなか良くTodayのホストとしては最強のホストを迎えたことになる。
しかし、これだけ優秀な女性なのだから感情をもう少し抑えることが出来れば尚よかったと思う。最近離婚申請したトム・クルーズの妻ケイティー・ホームズも2人の恋愛の始まりには、手離しで無防備で喜びをカメラの前に見せた。また二人はテレビカメラの前でも必要以上にいちゃついて見せた。アメリカの離婚率、ましてや芸能界の離婚率は更に高いからその姿を見ていて『離婚する時はこういう映像が使われるのだろう…..』と思ったものだが、感情は多少抑えた方が人間らしい。
裁判で勝訴する人もいれば、敗訴で悔しがる人もいる。合格して喜ぶ人もいれば、不合格に悲しむ人もいる。結婚を喜ぶカップルもいれば、結婚にこぎつけるまでに三角関係を清算して誰かの辛い気持ちを人柱に華燭の典をあげる新郎新婦もいるものなのだ。
嬉しい出来事は手離しで喜びたいものだが、動物的でなく人間的な感情コントロールが出来るか否かで人間の本質がわかるのではないだろうか。人の気持ちがわかるようになるには色んな体験や経験や特に失敗を必要とすると思う。
喜びの感情があれば、悲しみの感情もある。共に抑えた表現の方が慎ましい。特に内祝いの感情の際は控え目が望ましい。それは和菓子作りの砂糖のように甘さ控えめの方が上品で口当たりがよいのだ。感情コントロールもこの控え目加減こそが人当たりがよいのではないだろうか。
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