水中呼吸を可能にする人工エラ『AMPHIBIO』 水没した都市に適応する人類の未来の姿

英ロイアル・カレッジ・オブ・アート(以下、RCA)所属の日本人デザイナーであり、マテリアル・サイエンティストの亀井潤氏が、マスクのような呼吸器と首にかける人工エラで水中呼吸を可能にする『AMPHIBIO』を発表しています。『AMPHIBIO』は、地球温暖化による海面水位の上昇から世界が水没するという未来を見据え、最先端の3Dプリント技術を活用してデザインされた服のコンセプトです。『AMPHIBIO』の開発には、RCAと東京大学生産技術研究所が共同で設立したRCA-IIS Tokyo Design Labが協力しています。

水生昆虫の呼吸メカニズムからヒントを得た『AMPHIBIO』は、多孔質かつ撥水性の素材でできていて、水中の酸素を取り込むと同時に蓄積した二酸化炭素を水中に排出することが可能です。水中の酸素を効率的に取り込むためには、広い表面積が必要となりますが、コンピュータで表面積を最大化できる形状を算出し、3Dプリントしたものが『AMPHIBIO』です。

現時点での『AMPHIBIO』はあくまでプロトタイプ的な位置付けですが、今後色々な技術を組み合わせていくことにより、酸素ボンベ不要もしくは最小限の酸素ボンベで長時間の水中滞在が可能になると亀井氏は考えているそうです。

水没した世界と聞くとなにやらディストピア的世界を想像しますが、人類は周囲の環境に適合して生活してきた歴史があります。例え、世界が水没したとしても再度その環境に適合して生き抜いていくのでしょう。

『ジュラシック・パーク』のマルコム博士ではありませんが、「Life finds a way(命あるものは生き延びる術を見つけ出す)」ですからね。

AMPHIBIO – GILL IN THE TANK – (Vimeo)
https://vimeo.com/276257699

AMPHIBIO – GILL IN THE TANK – from junkamei on Vimeo.


『AMPHIBIO』の水中テストの様子。

JUN KAMEI公式サイト
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※画像:
http://www.junkamei.com/amphibio/

※ソース:
http://www.junkamei.com/amphibio/
https://3dprintingindustry.com/news/interview-jun-kamei-rca-designer-behind-our-3d-printed-gills-135353/

Design by Jun Kamei
Photography by Mikito Tateisi
Model : Jessica Wang

Rendering by Kathryn Strudwick

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