円周率記号π(パイ)がチャリになってしまった 『パイ・バイク(The Pi Bike)』は“バイシクル”じゃなくて“パイシクル”

3月14日がホワイトデーということは良く知られていますが、「円周率の日」でもあるということを知っている人ってどれほどいるのでしょうか? 数学者なら誰でも知っていそうですが、一般人で知っている人はそんなに多くないのでは?

円周率を示す記号のπ(パイ)をデザインした自転車が登場しました。その名も『パイ・バイク(The Pi Bike)』。ロンドン在住のアートディレクター兼アーティストで『パイ・バイク』の製作者の1人、Tadas Maksimovas氏(以下、同氏)に取材しました。

The Making of The Pi Bike(Vimeo)
https://vimeo.com/247373223

The Making of The Pi Bike from Tadas Maksimovas on Vimeo.

『パイ・バイク』を作ることになったきっかけについては、同氏は「3年前に自転車大国オランダのアムステルダムに移り住んだ時、他人が乗っていないような自転車に乗りたくて」インターネット上で自転車のデザインを探すことにしたそうです。そこで出会ったのが「マレーシアのイラストレーター、Tang Yau Hoong氏(以下、Hoong氏)が描いた『パイ・バイク』のデザイン」でした。「数回メールをやり取りし、Hoong氏の許諾を受けた」同氏は早速『パイ・バイク』を作ろうとしましたが、「自分1人では難しかった」とのこと。その後、「短期間の仕事のためにベルギーに行った際、共同開発者のMartijn(Martijn Koomen氏)と出会い意気投合したことで『パイ・バイク』を作ることにした」そうです。


https://www.instagram.com/p/BgRJzQ4lU5m/
『パイ・バイク』の元となったHoong氏のイラストがこちら。

『パイ・バイク』を「現実に走ることが出来る自転車にするため、前輪、クランク、フレーム等の調整が必要だった」そうで、「完成までに半年かかった」ということです。

『パイ・バイク』を手作業で完成させていく様子。

『パイ・バイク』を売るつもりはないのか聞いてみると、「円周率にちなんだ3141.59ユーロ(約40万円)で販売する計画がある」とのこと。そのために「ブレーキをつけたり、ギアを調整したりなどまだやることが多々ありますが、『Kickstarter』でキャンペーンを立ち上げる予定」だそうです。

『パイ・バイク』のスピードについて聞くと、「乗っている人の脚力次第だとは思いますが、現在テスト中の電動バージョンだと時速70キロまで出すことが可能です」と話してくれました。

3月14日はアルベルト・アインシュタインの誕生日ということもあって、そっくりさんと『パイ・バイク』のツーショット。

「誰も乗っていないチャリが欲しい」という“チャリダーさん”にとっては要チェックの1台かもしれませんね。

『パイ・バイク(The Pi Bike)』Webサイト
https://www.tadasmaksimovas.com/the-pi-bike

※画像:Tadas Maksimovas氏提供

自由人