近年、日本では中国のコスプレイヤーの認知度が高まっています。日本開催のコスプレパフォーマンスを競う「世界コスプレサミット2017」では中国代表が優勝しましたし、コミックマーケット(略、コミケ)や撮影会でも中国のコスプレイヤーが注目されています。
クオリティが高いコスプレを見せてくれる背景には何があるのでしょうか。“中国版コミケ”とも言われる同人イベント「Comicup」の開催地で、コスプレ熱が高い上海在住の人気コスプレイヤー犬神洛洛子(ラクコ)さんにインタビューしました。
ーーコスプレを始めたきっかけはなんですか?
ラクコ マンガとゲームが大好きで、キャラクターに自分を投影しているうちにコスプレをしたいと思うようになりました。いざコスプレをしたらハマってしまって…コスプレ写真をInstagramに投稿し続けたら、フォローしてくれる方もどんどん増えました。
ーー中国全体でコスプレは人気ですか?
ラクコ 年々、コスプレ文化が広がっているのを感じています。とくに上海はコスプレ人気が強いです。国内でも有名な同人イベント「上海Comicup」には多くのコスプレイヤーが参加しますし、日本のアニメ以外でも中国オリジナルゲームの「陰陽師」「王者栄耀」「アズールレーン」などのコスプレをしていますね。
ーー中国のコスプレイヤーはどんなコスプレ活動をしているのですか?
ラクコ やっぱりマンガ・アニメ・ゲームなどの同人即売会でのコスプレ参加が多いです。私も「上海Comicup」を始め、上海で開催される同人イベントにはほぼ参加しています。あとは、賞金が出るコスプレパフォーマンスの大会に参加する人や舞台劇をやる人もいます。イベント以外だと、友達と一緒に室内や屋外でコスプレ作品の撮影ですね。タレントとして活躍するコスプレイヤーも男女問わず多くいて、ゲーム会社など企業に依頼されてコスプレをしています。
ーー中国では多くの大学にコスプレサークルがあると聞きました。
ラクコ 大学どころか中学からコスプレ部がありますね。もちろん、部活やサークル活動なので、イベント以外だと基本的に学校内でしかコスプレはできないのですが。ただ、学校外でも年齢に関係なくコスプレする人が集まってチームとして活動します。私はどこにも所属したことはなくて、ずっとマイペースでやっています。
ーーコスプレの衣装はどうやって準備していますか?
ラクコ 私は衣装や小道具をまだ上手に作れないので、お店で購入するか、衣装や造形作りが上手な人に頼むことが多いです。ただ、アクセサリーとか簡単なものは自分で作っています。
ーーどういった思いや考えでコスプレをしていますか?
ラクコ コスプレは作品撮りをするにあたって、撮影当日までの準備、当日の写真撮影、写真選びやレタッチとやることが多いです。ただ、苦労して完成した作品を大勢の人に見て気に入ってもらえると、すごく満足感があるので続けています。
ーー日本には来たことはありますか?
ラクコ 子供の時に父と母に一度だけ日本に連れて行ってもらったことがあります。小さかったからあまり覚えていないんですけど。日本のアニメが大好きなので、私の中の日本はアニメで観たイメージで作られています(笑)
ーー将来の夢を教えてください。
ラクコ 猫が大好きなので猫カフェを開きたいです。来店してくれた人が猫と一緒に過ごすことで癒やされるお店になれば。
学校の部活やチーム、賞金が出るパフォーマンス大会に舞台劇と、中国では日本以上の速さでコスプレの土壌が広がっているようです。オリジナルゲームコスプレの浸透からは、日本の作品に留まらない中国コスプレの独自展開がうかがえました。それでは、最後にラクコさんの作品を紹介します。
「アズールレーン」山城
「アズールレーン」夕立
「アズールレーン」レキシントン
「陰陽師」妖刀姫
「陰陽師」妖刀姫 スキン衣装「桜雨刀舞」ver.
「カードキャプターさくら」木之本 桜
初音ミク「マジカルミライ 2017」
「リトルウィッチアカデミア」スーシィ・マンババラン
Processed with VSCO with s1 preset
「東方Project」フランドール・スカーレット
ラクコさんの描いた絵
実はラクコさんは中国の美術大学に通っていて、普段はイラストを描いています。
画像提供:犬神洛洛子(ラクコ)さん
<SNS>
Instagram:https://www.instagram.com/rakukoo/
Twitter:@Rakukoooo