日本海の向こうに未だ帰れぬ人がいる

  by あおぞら  Tags :  

 

記事を書くときには、記事に関連する写真を添付する。『無料で商用利用可能なフリー素材を検索するサービスです』と言う便利なサイトがあるおかげで、カメラ片手に記事を表す写真を撮りに行かなくてよいこともありがたい。何より色んな分野の写真がたくさんあることだ。しかし、今朝は探し出すのに苦労した。写真検索だけで1時間近く要したかも知れない。

 

横田めぐみさんの幼い頃の家族写真をみつけた。これが横田めぐみさんのことを知らずに見たら、なんと微笑ましい家族写真だろうと思える一枚であった。5人家族は横田ご夫妻の間にめぐみさんを中心に愛らしい双子の弟さんたちが並んでいる。横田滋さんもお若くスリムで、早紀江さんは当時も美しく上品であった。無料で商用利用可能なフリー素材を検索するサービスのサイトだから、ここで検索できた写真はてっきり、Aニュースのこの記事に引用できるものと思ったいたら、その写真は転用不可だった。

 

私は今『半島へ、ふたたび』と言う拉致被害者の一人の蓮池薫さんの本を読んでいる。そこで新たに日本人が北朝鮮に拉致されたことを考えている。地理的に日本海側に住んでいらした方々の拉致被害者は多い。蓮池さんご夫妻も、曽我ひとみさんも、横田めぐみさんも新潟に住んでいらした。北朝鮮から来た工作員に日本海の向こう側に連れ去られたわけだ。

 

日本ではAKB48の総選挙の話題で持ちきりのようでそれもいいと思う。しかし、そのエネルギーをアイドルに注ぐより、またメディアもそちら中心になるのでなく、もっとこの拉致被害者を戻すための力になれないものだろうか。オウム真理教の菊池直子容疑者逮捕により、マスコミは今も逃亡中の高橋克也容疑者の現在の写真を異例の扱いで発表した。それにより逮捕はより近づくだろう。そういう力こそが社会へ向ける力なのだ。そして、その力を北朝鮮に拉致された日本人奪還に向けられないものか。

 

蓮池薫さん、佑木子さんご夫妻、地村保志さん、富貴恵さんご夫妻、曽我ひとみさんは10年前の2002年のこの6月はまだ日本海の向こう側の北朝鮮にいたのだ。信じられないが北朝鮮にいたのだ。2002年10月15日に帰国できたのだ。

 

今まで日本人拉致問題に関する本を複数読んできたが、これは自分だけで考えるより、もし何かしらこの記事をきっかけに興味をもってもらえる人が一人でも増えたらいいと思う。

 

アメリカのPBS(Public Broadcast Service) 公共放送とは、コマーシャルに頼らず, 公共団体や政府の資金で運営され, 公共性の強い番組を放送する格調高いテレビ局である。そのPBSが放送した拉致に関する番組のサイトでは横田さんご一家の写真や、横田めぐみさんの着物姿の写真も見られる(但し先述の5人の家族写真は双子の弟さん部分がこのサイトには反映されておらず、滋さん、めぐみさん、早紀江さんの3人に見えるが全体は5人の家族写真である)。
http://www.pbs.org/independentlens/abduction/

 

日本人拉致被害者が北朝鮮に未だにいることを忘れてはならない。被害者のご家族は今も闘っておられる。

 

画像: from flickr YAHOO!

http://www.flickr.com/photos/mshades/39461169/

ニューヨークから発信しています