【40代男の就職】フリー歴17年!裏社会ライターは世間に受け入れられるか?‐第2回‐

前回は、フリー生活がコワくなった私が就職活動をしようと一念発起し、北朝鮮の収容所のような狭小の写真撮影機で履歴書用の写真を撮ったり、いろいろな就職支援サービスに登録したり、案の定、応募した大企業から不合格通知が届いたり…と様々な出来事が巻き起こったプロローグだった。

今回は、そんな激動の40代突入裏社会ライター就職活動に一筋の光が見えたところからお話ししよう。

「おまえなんか就職も耐えられるわけないだろう!」
「就職? バカか! 病院へ行け!」
「おまえはそんな歳でついにトチ狂ったのか!」
「就職って、意味わかってるの?」
「おい磯野! 空き地で野球やろうぜ!」
「アメンボ、赤いなあいうえお」

などなど、このような言葉の暴力でオイラのプライドをズタズタにしてきた丸野裕行関係者各位! 見ていろよ! オレは、お昼間にお財布を抱えたOLさんたちに「丸野さん、一緒にお昼ご飯食べましょうよ♪」と言われる瞬間を一度でいいから味わってみたいんだ! それをキミたちに思いっきり見せつけてやるからな! 口をあんぐり開けている姿が思い浮かぶわ、ハッハッハ!

なんと、面接日程を決めてくれとの連絡が…

gmailを開いたときになぜか自分の目を疑った。な、な、なんなんだ、これは!
なんと、自分も知っている通販会社の人事担当者からのメールが届いていたのだ。しかも、「ぜひお会いしたいと考えています。面接の日程候補日をお教えください」とのこと。

おっと、この人の頭は大丈夫なのだろうか。オレって裏社会ライターですよ! 拉致経験2回の僕ですよ! 最近は特殊犯罪アナリストとして防犯アドバイザーの京師美佳さんに命名していただいたばかりですよ! ちょっと正気の沙汰じゃないですよ…。

って、オレは何者? 誰側? 誰の味方なんだ?
犯罪情報好き? 『裏モノJAPAN』とかで名前を見かけたとか?

とにもかくにも返信してみよう。原稿の締め切りがない日程を3つほど指定すると、ほどなく【面接日時確定】の返事があった。
こうして、オレの就職活動の第一歩が踏み出されることになった。

裏社会ライターの丸野さんがどうして就職を?

当日、久しぶりの面接に備えて、1時間も早く到着したオレは、とりあえずドトールで飲めないカフェラテを注文して、胃痛をこらえていた。これは緊張からくるのか、それとも弱いカフェインからくるのか…あ~粘膜丸出しで歩く回っているくらい、映画やってたくせに虚弱体質過ぎる。これは、就職したとしても、ちゃんと通勤できるのだろうか…。

予定の時間に会社を訪ね、会議室に通されると、判で押したような“いかにも面接官”といった男性ふたりが出迎えてくれた。
ちょっと明るい色の髪にピアス跡を確認して、「見てはいけないものを見てしまった」ような強張った顔つきに変わる。

ん? ひょっとして場違いなわけ? ね? 場違いなの?

面接官A「大変変わったご経歴なんですね」

≪オレのプロフィール≫
・クリエイターとして、様々な雑誌や書籍に寄稿。『女性セブン』(小学館)、『別冊宝島』(宝島社)、『裏モノJAPAN』(鉄人社)など
・株式会社オトコノアジトを立ち上げ、著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化
・現在は、複数のポータルサイトで編集長を務めています。執筆については、
電子書籍出版数はAmazonにて30冊以上に及ぶ
■大川商事『初めての不動産投資マガジン』編集長 
シングルマザー向け情報サイト『ママビズ』編集長
ガジェット通信にサブカル記事連載

・タレントとして、テレビ・ラジオ・イベントで活動中。
■ドワンゴ公式番組『ニコラジ~丸野裕行、『木屋町DARUMA語る』(司会・やまだひさし)出演 
■エキサイトニュースレビュー『エキレビ』丸野裕行単独インタビュー
■TBS『サンデージャポン』ライターとしてインタビュー出演
■京都エリアNO.1の配布率を誇る『京都夜本』レギュラー連載

なかなかいい、プロフだと思うけどなぁ~…

面接官B「なんか、いかがわしい記事とか書かれてましたよね?」

「はぁ? いや決してエロ記事なんかは書いた覚えはないですけどね」

例えば、ラジオに現役のソープラ〇ド嬢を呼んだり、オナ〇ストを呼んで、
どのローションがいいのかの話はしたことはありますが、、、

決していかがわしい記事や表現はしたことがないですよ。

面接官B「で、裏社会ライターの丸野さんはウチの会社へ何しにいらっしゃたんですか?」

おっと、ちょっと、失礼な土足での値踏みの仕方ですわな!

就職したいなぁと思いまして、もう自分も40代ですし、まあ自分も妻子がいますしね…。
なんか、初めて自分のことを、大門みたいに「自分」って言ってみたけど、ちょっと西部警察っぽくっていいよね!

面接官A「ああ、そうですか…。当社はコンプライアンスを大切にしている企業体なのですが、その点は大丈夫ですか?」

©写真AC

こ、コ、コ、コンプ、ライアンス…自分には国後島くらい、もっとも遠い存在の言葉じゃないか…。
でも、オレにだって“法令遵守”の意味くらい分かるさ!大丈夫でさぁ~!家に帰ったらぶっとばしまさぁ~!byサモハンキンポー

面接官B「では、筆記試験を受けていただいてもよろしいですか?」

「は、はぁ…」

別室に閉じ込められたオレ。テスト用紙をぺろりとめくってみると、めくるめく知性の泉
うん、ムリです! 勢いで人生やってきた私にはこんな問題解けません!

逆にテスト用紙を殺菌漂白したんじゃないかというほど、真っ白な状態で面接官に解答を提出すると、
オレは逃げるようにその会社を後にした。

オレは、テスト用紙界のワイドハイターか! 
何も出てこないし、逆に漂白成分が脳内から飛び出ているじゃないか!

数日後、その企業からは案の定、採用不可の通知が届いたのは言うまでもない。

その夜、オレは泣きながら友人たちと盃を交わした。
やっぱりオレに就職はムリなのか…よし、次はちょっと就職先のレベルを落としてみよう!
だが、さすがは、転職界のハルクホーガンである『マイ〇ビ』さんは、次の面接先を用意してくれていた…。

≫≫次は、「丸野裕行、風俗嬢をスカウトするサイト制作会社の試験を受ける」へ続く

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『アサヒ芸能』『実話ナックルズ』や『AsageiPlus』『日刊SPA』その他有名週刊誌、Web媒体で執筆。 『丸野裕行の裏ネタJournal』の公式ポータルサイト編集長。 文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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