スペインに住んでいるのでなかなかテレビドラマなどは見られないのですが、それに対するツィートや記事などを読む。
ドラマ「あなたのことはそれほど。」というのが流行っていたらしい。
10年帰国していない上にスペインに住んで17年になるので、だんだんとわからなくなる。
「不倫」ってスペイン語でなんていうんだっけ?なんてね。17年も住んでいて、ちゃんと日本のニュースをスペイン人に説明できない。
全くもって情けないことだが。
不倫って倫理がないってことだから、インモラルってことでいいと思うんだけど、いわゆる夫婦外恋愛をインモラルと言わないスペインにあっては、どういうんだろう。「遊び」という言葉もあるけれど、それは本人でないと「遊び」か「本気」かはわからないこと。勝手に、〇〇さんの旦那さん遊びで恋愛してるらしいなどと言ったら失礼になる。
今住んでいるカソルラなんて、人口たった9,000人の町ですから、他の人と付き合ったらすぐにわかる。
(9,000人だと日本だと村なんでしょうが、ここは、この地域の首町というか、中心地。村とも言いかねちゃうんですよね。)
だからなのか、それともスペインのどこでもなのか、もちろん付き合うとなるとちゃんと覚悟して付き合っている、らしい。
アエラの記事から引用
不倫に盲進しても、心は満たされず、その代償はあまりにも大きい。問題の大きさはあれ、麻薬や覚せい剤への依存にも似ている。
なんて雰囲気は微塵もない。それは新しい恋愛であって、新しい人生の模索でさえあるから、心は満たされまくり状態とも言えます。
そして、知人が離婚することになって、奥さんってやっぱり慰謝料を請求するのだろうかとこそっと質問したら、今時、夫が他の人と付き合って、それが離婚の原因になったからって慰謝料は払わないに決まっておると、言外に封建主義の国日本人女性はまだそんなことも知らぬのかと言わんばかりの言い方。
もちろん、財産は半分ずつ。だけど、彼もちゃんとその辺りはきちんとしていて、ほぼ、全てを会社名義にしてあるので、会社運営に関しては問題なし。そして、住んでいる家と共同経営をしていたホテルに関してだけ、取り分を持っていく。あとは預金通帳。預金通帳は一般的に夫婦の共同名義になっているので、半分ずつ。これも簡単。
財産に関してはこれだけ簡単なのに、離婚の裁判は結構長い。平均2年間くらい必要。なぜ、そんなに長く話し合うことがあるのか疑問だけれど、そんな面倒でも離婚が多く、離婚して新しい人生を始める人がやたら多い。
つまり、不倫とか浮気とかなくて、幾つになっても「本気」で恋愛。それはそれで素敵なことです。
Photo by Lucas Pimenta on Unsplash