恋人たちが至福の一夜を過ごすクリスマス・イブに「松竹芸能DAIHATSU MOVE道頓堀角座」でとんでもないイベントが行われた。
しがらみなきインターネットテレビ番組「おちゅーんLIVE」のクリスマススペシャル企画「おちゅーんLIVE クスリとも笑えナイト ~ドン引き話でSilent Night~」
クスリとも笑うことのできない、楽しむことに罪悪感すら覚えてしまうような「笑えない話」や「リアル怖い話」の数々を、聖夜に3時間延々と話し続ける、聖しこの夜にある意味ふさわしい地獄のようなトークライブだ。
放送厳禁!?ドン引き話の数々
豪華ゲストも多数登場した今回のイベントで、いったいどのようなドン引きエピソードが語られたのか、その結末とヤバすぎる箇所については伏せつつ、書ける範囲でレポートしていこう。
松原タニシ
このライブのMCを務めるのは、「おちゅーんLIVE」のレギュラーであり「事故物件住みます芸人」の松原タニシ。今回は事故物件絡みでなく、身近な恐怖に基づいた話を語った。
「東京」
東京某局での出演前、楽屋に置かれていた大量の高級ドリンクに喜ぶタニシ。それを何本か飲んだ後、ある大物男性芸人から「マッサージしようか」と言われ・・・。
「長いマフラー」
夏だというのにやたら長いマフラーをしている女性。その理由を尋ねると「事故で首筋にあざを作ってしまったから」だと言うが、その真相は・・・?
大島てる
日本で唯一の事故物件公示サイト管理人。淡々とした語り口ながらも、その内容に関する後味の悪さは随一だった。普段はスーツ姿だが、今回は「いろいろなトラブル」のため、ハッピ姿で登場。
「クレーム」
大島のサイトに掲載された事故物件情報によって土地の資産価値が下がるので、削除してほしいと苦情を申し立ててきた人物。だが彼の正体は・・・。
竹内義和
サブカルを中心に活躍してきた「決め打ちの神」こと竹内義和は「怪談グランプリ2015」チャンピオン。リアクションに困るドン引き話を引っ提げて登場。
「メラの食欲」
映画館でバイトをしていた頃に出会った奇妙な女性従業員の話。エリートとして雇われた彼女であるが、前傾姿勢で目の前を通り過ぎる、チケットのもぎりすらできない、清算で十万以上のズレを発生させるなど、その言動は異常きわまりない。だが、真にすごいのはその食欲であった。
「空き缶」
四国のとある村での話。大事にしていたキャラクターものの空き缶を深い川の底に落としてしまった少年。素潜りに自信のあるダム補修の作業員が「取ってこよう」と潜ったが、なかなか浮かんでこない。妙に思った仲間が様子を見に行ったところ・・・。
村田らむ
樹海からホームレス、犯罪に宗教まで幅広く手がけるルポライター。その仕事に絡んだリアリティ溢れる体験談に客席がシンと静まり返った。
「AV」
あるAVメーカーの撮影見学に誘われた時の話。業界内では非常に有名らしく、関係者は現在でも活動を続けているのだとか。
「殺し屋という職業」
出所した殺人犯の取材を行った際の話。捕まった件とは別に何人も「仕事で」殺してきたというその男。「反抗する人間をおとなしくさせるには、そいつの身体の一部を食っちゃえばいい」など恐ろしいことを次々と語るが、ただひとつ恐れるものがあるという。それは何かというと・・・
田中俊行
「怪談グランプリ2013」王者。オカルトコレクターであり、部屋にはあらゆる心霊グッズが溢れているという。その話術は聞き手を引きつけ離さない。
「インドからの贈り物」
インドで自分探しの旅をしていたとき、ある日本人からナイロン袋に詰められた昆布のようなものをもらったという話。言われた通りそれを味噌汁にして食べると、電車内の乗客の顔が皆同じになったり自分の顔がドロドロに溶けるなどの幻覚が生じはじめた。「友人のカマを掘れ」と迫る赤鬼青鬼から逃げ続けたが・・・。
「自動車工場」
ある自動車工場で期間工で働いた時の体験談。キツいと噂の現場に配属された友人は見る見る内に生気を失っていく。だがその原因は仕事の内容ではなく、別の「何か」だった。
その他、厳選した心霊写真の数々を紹介。従来の心霊特集では見られないような禍々しさ満点のブツが多数公開された。
原昌和
「ザ・バンドアパート」のベースおよびコーラス担当。砕けた語り口で語られる凄惨な話の数々は恐怖とブラックユーモアに満ち溢れている。
「生きようとしちゃった母」
父の失踪を機に狂ってしまった自身の母について。宗教にハマり、仏壇に頭を突っ込みながら「お父ちゃん帰ってきてー」と叫び、父親が遺したらしきYシャツの匂いを延々と嗅ぎ続けるなどその行動は日々エスカレート。そんな中、いざとなったら売ろうと考えていた骨董品が偽物であったと判明し・・・。
「削岩機」
いきなりダムに飛び降りたり、店のガラス戸に突っ込んだりする無謀なヤンキーの友人。彼がなぜこのようなことになったのかというと・・・。
(内容が危険なため、序盤のあらすじのみ)
「人形」
友人が幼いころの体験談。祖母家にある人形部屋に置かれていた流鏑馬の武者が動くのを見てしまった彼は、祖母の家に預けられることを極端に怖がるようになるが・・・。
恐怖新聞健太郎
四国はうどんの里香川県No.1の怪談番長。この格好で「鳥〇族」に入ったりするらしい。
「同じ夢」
香川県N寺に友人Oと行った時の体験談。寺を見てまわった帰り、山道を車で走らせていると、突然ライトに「変な形のポーズをとっている」人間が照らし出され、車が止まってしまった。何事かと焦っていると・・・。
Bugって花井
「おちゅーんLIVE」レギュラーメンバー。謎多き深海ザメメガマウスに心奪われている。
「スーパーの店長」
中年女性とその知り合いらしき屈強な男2人から「弁当がまずい」と激しいクレームを受けた知り合いの店長。だが、翌日彼女の家へ謝りに行ったときは180°変わって友好的な態度で「いい肉が入ったから食べていって」としきりに誘ってきた。それを断っても、電話で「バーベキューにおいで」としつこく・・・。
「Bさんの話」
知り合いのBさんという男性が引っ越し先のマンションで体験した話。その部屋の浴室でシャワーを浴びていると、噴出口から髪の毛が流れ出てきた。対策をするよう管理会社にいっても止まらず、ついには過去女性が自殺した「事故物件」だと聞かされる。それを知ってBさんが取った意外な行動とは?
ラミー
「おちゅーんLIVE」レギュラーメンバーで、元男の子だった女の子。抑揚のない語り口でスゴいことをいう。今回の話も色々な意味でスゴすぎて、ほとんどあらすじを書くことができなかった。
「あのイケメンが・・・」
という話をする予定だったが、予定を変更して、四国にある有名なゲイサロン的な場所の話。(内容がいろんな意味で危険なため、詳細な記述は不可能)
「宝物」
子どもの頃好きだったレゴブロックに関する話
(内容がいろんな意味で危険なため、詳細な記述は不可能)
その他、松竹芸人枠として代走ミツクニとベルサイユが参加し、どうすればよいのか反応に困ってしまうアレな話を披露。笑っていいのか怖がればいいのか分からない、でもなぜか面白い話が盛りだくさんの約3時間、客席はどん引きしたり笑ったりの大盛況だった。
このような混沌とした空間が嫌いな人には絶対に受けないし、ひょっとするとあまりのエグさに途中退場する方がいたかもしれない。だが、どこでも体験できない刺激を求めている方にとっては、うってつけのイベントだったといえよう。
更なるカオスはおちゅーんLIVEで体験!
今回のライブで散々なドン引き話を楽しむことができたし、もっとカオスを体験したいという方は、是非「おちゅーんLIVE」を視聴してみよう。
有限会社ちゅるんカンパニーが仕掛けるこの番組は、テレビでは登場しえないであろう超個性派キャラクターが次々登場し、どう転ぶか制作者にすらまったく予想できない無茶苦茶な企画を繰り広げる。
常時ぶっつけ本番で、定められたストーリーもタブーもなし。神展開かあるいはグダグダか、見なきゃ絶対に分からないその結末の数々に、どのような反応をしようが視聴者の自由という豪快なスタンスが売りだ。
小さな型に押し込められたかのような既存の番組に飽き飽きしている方、理解できなくても気持ちが悪くてもいいから得体の知れないものを見てみたいという方は、おちゅーんLIVEをご覧あれ。他では味わえない真の混沌を体験できるはずだ。
<最後の画像は松原タニシ氏ご提供、それ以外は本人撮影によるもの>
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