「闇金 ウシジマくん」、塾講師による感想文
私は、大阪は好きになれないが、「ミナミの帝王」とか「なにわ金融道」といった金融関係のマンガも映画も嫌いではない。それは、犯罪ではあるのだけれど、「正直」だからだ。
私の生きている受験産業は、真逆なのだ。ウソばかり。
「聞き流せば、英語が使えるようになる」
なんて、100%ありえないことを堂々と全国的にCMを流して大金をせしめる。有名なアニメや有名人を使って宣伝にいそしんでいる。生徒の学力に何の関係もないことは言うまでもない。
ところが、闇金はそんなウソは通用しない。すべて本音だ。学校では、愛だ絆だ助け合いだと教えるが、闇金では他人のことをかまっている余裕はない。人間の本性がさらけ出される。
銀行なんぞも、表向きは真摯面しているけれど裏に回ればサラ金と手を組んだり、地上げ屋と組んだりヤクザ同然だとみんな知っている。そういう仕事が最悪であって、自分はそういう最悪だと認識している闇金の方がマシ。
支持はできないけれど、ウシジマくんのような命がけで、全力で生きている人は嫌いではない。関わりたくないけれど、