「金メダル男」、塾講師の感想文
ただの喜劇かと思ったら、少々切なかった。40代以上の人なら、昭和のあの時代を覚えているだろうし、同じような学生時代をすごしたはずだ。
私も、同級生の女子が亡くなった経験がある。これは、内村さんの体験がベースになっているのだろう。彼が覚悟を決めて上京したように、私も覚悟を決めてアメリカに向かった。
何をやってもうまくいかない経験は、誰でもあるだろう。そして、ジタバタする。
だいたい、初恋なんてみっともない経験で人に話したくないほどヒドイ結果というものも多い。私もそうだ。
仕事に関しても、ルーキーの頃は失敗ばかりだから思い出したくないほど惨めな経験の連続になるのが普通だ。私も同じこと。
連戦連勝なんてことは、成長のチャンスを失うばかり。
「どうして、この仕事をしているのだろう?」
と考えてみると、この金メダル男のように子どもの頃の些細なことから始まっていることが多い。そして、誰もが挫折を繰り返す。
「もうダメだ」
と地面に這い蹲ったことがある人が多い。ただ、そこから先はいろいろだ。努力だけで報いられるほど現実は甘くないが、諦めたらチャンスは無くなる。
ネット社会になって、一億総コメンテーターになった感じがする。観客席で適当なことを言う人より、現場でジタバタする人の方が好きだし、信用できる。チャンスも多い。
受験指導していて、そう思う。