さて、前回は予備自衛官補という制度について大雑把に説明しました。
今回は採用試験はどのように進められるのか、私の経験をもとに解説していきたいと思います。
あくまでの私が受けた時の話ですので、試験の順番や開始時間などは試験日によって異なる場合があります。
私が受けたのは公募予備自衛官補(一般)です。
試験日は早起き必須!!
受付時間は朝の7時40分からとかなり早めです。
ほとんどの場合自宅最寄りの駐屯地が試験会場となりますが、近くに駐屯地がない人はかなり早めに家を出なければなりません。
私は起きる時間が遅いほうでこの早起きは堪えます。しかしこれから訓練を受けて予備自衛官になろうという強い意志を胸に早起きをして試験会場に向かいました。
なんたって自衛官は原則6時起床ですから!
試験会場は体育館
会場は東立川駐屯地にある体育館でした。学校の体育館を思い浮かべていただければと思います。
そこに200名近い受験者の机と椅子、さらに即席の面接室が用意されていました。
受験者の様子を見ていると、友達同士で来ている人が多かったです。多くは大学生や専門学生でした。
まずは身体検査と口述試験
午前中は身体検査と口述試験(面接)が行われます。人によってどちらを先に済ませるかが変わってきます。
私の場合は身体検査が先でした。
一番の難関?身体検査
身体が資本の自衛官ですので身体検査はかなり詳細に行われます。男性はパンツ一丁になりいざ身体検査へ。
身長、体重、胸囲、体重、肺活量、視力、色覚、聴力、歯、血液、尿、胸部X線、関節動作、問診と盛りだくさんの内容。
こんなに検査されたこといままでないかも……というくらいです。日頃の生活習慣が表れるこの身体検査。
他の試験がいくらよくてもここで異常が発覚すれば合格はありません!
付け焼刃ではどうすることもできない身体検査は一番の難関といえるでしょう。
大きな声で口述試験
つづいて口述試験。こちらは2人の面接官に1人で挑む個人面接です。
待機場所で多くの受験生がいる同じ体育館内で行われます。
ちなみに即興の面接室なので声は丸聞こえです。
元気に威勢よくハキハキと! 聞かれることは一般的な就活面接とだいたい同じです。
地元の人と面接練習をしていればバッチリOKです。
口述試験が終わったら各自昼食休憩ののち、13時より筆記試験が始まります。
筆記試験
筆記試験は学科試験、適性検査1、2、作文となります。作文以外は選択式での回答になります。
適性検査1、2
適正検査1では簡単な足し算や引き算、展開図から組み立てた図形を予測するなどの一般的な様式の適性検査です。
適正検査2は主に自衛官としてちゃんとやっていけるのか見るための試験です。「憂鬱なことがある」や「くよくよする」など、まあ普通に考えたらハイを選択しちゃだめだよな。といった感じの問題が出ます。
学科試験
こちらは中学校卒業程度の国語、数学、理科、社会、英語の問題が出ます。学生さんや学校を卒業したての人ならとくに対策をしなくても解けるでしょう。
社会人になって長く忘れてしまっている人も過去問を数回解けばそこまで心配する必要はないはずです。
作文
こちらは与えられたテーマに沿って作文をする試験です。用紙は横線が引いてあるだけで厳密な文字数の指定はありません。
私の時は「社会に奉仕することの大切さ」についてでした。このテーマに関して自衛隊や予備自衛官を絡めて作文をしました。
以上が試験の内容です。試験自体の時間はそうでもないですが、待ち時間がかなり長いです。
待ち時間は寝たりスマホを見たりしてもよく、リラックスして過ごせますので何か暇つぶしになるようなものを持って行ったほうが良いでしょう。
このような試験を経て結果は約一か月後。
私の場合落ちるとしたら十中八九身体検査ですね……。
もし合格していたなら訓練の様子なども公開できる範囲でお伝えしていきます!!
写真出展
陸上自衛隊公式HP:http://www.mod.go.jp/gsdf/index.html予備自衛官補募集ページ:http://www.mod.go.jp/gsdf/reserve/bosyu/index.html