LCCで気軽にフィリピンの旅はいかが? ~宿泊編~

  by 古川 智規  Tags :  

東南アジアの観光地と問えば台湾やタイ、シンガポールや香港が定番と言える目的地だ。
多くの人が訪問すれば団体旅行での運賃単価が下がり、さらに行きやすくなることは資本主義の摂理と言えよう。
しかしLCC(ローコストキャリア)の登場からしばらく経ち、どこへ行っても大した違いはない運賃になってきている。

そこで、ジェットスタージャパンとフィリピン政府の協力を得て、マニラとその周辺を回ってきたので、交通編・観光編・宿泊編とカテゴリー別にレポートする。
フィリピンはセブ島など著名な観光地はある。しかし、治安の不安や昔からのイメージが先行し、他の定番国と比較して日本人観光客が少ないのが現状だ。
そんなこともあって、あえてフィリピンに行き、観光ガイドブックに載っていないことも含めてレポートする。

本稿は主に宿泊施設に関する事項について記述することにする。

※参考記事
LCCで気軽にフィリピンの旅はいかが? ~交通編~
http://getnews.jp/archives/1450590 [リンク]

LCCで気軽にフィリピンの旅はいかが? ~観光編~
http://getnews.jp/archives/1452537 [リンク]

フィリピン政府観光省の協力を得て、マニラ市内のいくつかのホテルを見せてもらった。
ここはSOLAIRE RESORT & CASINO。ここにいるだけで丸1日過ごせるほど何でもあり、しかも眺めや環境が良い。

この記事の宿泊施設は比較的高級なホテルを紹介している。それもスイートルーム級ばかりだ。
これには理由がある。
日本で高級ホテルのスイートルームに宿泊しようとすると1泊100万というのはざらで、そう簡単に泊まれるようなものではない。
しかし、マニラの一流ホテルでは1桁下がる。そうなると、一人では相当な出費かもしれないが、二人やグループまたは家族でということになると話は違ってくる。このようなホテルは、ルームチャージ制を採用しているので一人いくらではなく、1部屋いくらなのだ。
そう考えると、国際ブランドやそれ以上のスイートルームやジュニアスイートが十分射程圏内に入ってくる。
以上のような理由で、家族連れでも安全に存分に楽しめるホテルをチョイスしたつもりだ。

マニラ湾が一望できる部屋はその気になれば10人くらい泊まれそうな広さがある。

面白いのは、ホテルの中に射撃場があり、拳銃のみならずマシンガンまであるのは圧巻だ。写真はすべて本物の銃。

なお支配人の話によると、カジノで負けた人が来ることが多いとか多くないとか……。ジョークなのか実話なのかは定かではないが、ここのカジノも開放感あふれるものだった。
射撃を体験するお金までカジノで失わないように節度を持って楽しみたい。

さて、記者が宿泊したホテルを紹介する。
ニノイ・アキノ国際空港第3ターミナルからすぐの場所にある、ベルモントホテル。

現在は空港の敷地から直接つながっていないので、タクシーや送迎バスで空港をぐるっと回ることになるが、目下のところムービングウォークが急ピッチで建設中だ。
これが完成すれば第3ターミナルからは徒歩で移動できる。

セキュリティーは万全で、エレベーターは非接触式のカードキーをかざさなければ停止しないようになっているので、宿泊者以外は宿泊階に行けない仕組みになっている。

部屋はダブルベッドで、空港側に向いていた。
しかし、ペアガラスなので航空機の音は一切聞こえない、静かなものだった。

テーブルにはフルーツやクッキーが添えられ、仕事をしたいビジネスマンのために電源も使いやすい位置に用意されている。
ちなみにテレビはNHKワールドが視聴可能だ。

シャワーのみの設置で、なんとガラス張りだがブラインドがあるので浴室兼洗面所は部屋から常時丸見えというわけではない。

電源は220ボルトでマルチプラグ対応なので特にアダプターは不要だが、USB出力付きのマルチアダプターを一つ持っていればスマホやタブレット、モバイルルーターやモバイルバッテリーを同時に充電できるので便利だ。PC等は100-240ボルト対応のものが主流なので変圧器は不要だろう。
ついでに5ボルトUSB端子も備える。ベッドわきにも電源はある。
ホテルのWi-Fiは上り概ね3Mbps程度、下りはもう少し帯域があった。

朝食付きなので、朝はがっつり食べるとよい。
典型的なアメリカンブレックファーストにフィリピン料理も並ぶ。
要はバイキング形式なので、好きなだけ食べることができる。
3日間食べたが、一部料理だけではなくジュースでさえも日によって変えているのは連泊者にはうれしい配慮。

このホテル一帯はリゾートワールドと呼ばれるホテルやカジノ、コンベンション施設がある区域だ。

ゼネラルマネジャーによると、2015年10月にオープンした同ホテルは、まだグランドオープンではなく今現在も全設備開業に向けて工事中とのこと。
最終的な部屋数は480にもなるとのことで、前述した空港ターミナルとの通路が完成すれば、ベルモントホテルを足掛かりとしてリゾートワールド内の各施設にアクセスが便利になるので期待してほしいとのことだった。

場所は変わって、ソフィテル フィリピン プラザ マニラ。
ここはホテルの中に流水プールがあり、ホテル自体が海辺なのでまさに水辺のリゾート。

マニラ湾に沈む夕日は絶景で、海からの風も心地よく遠くに見える船舶に想いをはせれば、どこへでも行けそうな気がするほど勇壮な気分にさせてくれる。

このホテル内のバイキングがまた恐ろしく充実していて、1回で食べきるのは到底無理。1週間通ってようやく一通りの味を制覇できるのだろうかというほどでかい。日本人のシェフもいた。

なお、写真は外でのバーベキューバイキング。
バーベキューとはいえ、日本とはちょっと違う。自分の好きな肉や野菜を皿に入れシェフに渡す。テーブルナンバーが書かれてる洗濯ばさみのようなものを皿に付けておくと、シェフが鉄板で焼いてくれてテーブルまで運んできてくれる。
フルサービスバーベキューバイキングとでも言おうか。

こちらは、観光編で紹介したBGC内にあるシャングリラ。

こちらの部屋も家族におすすめの広々とした街中の一等地。

バイキングレストランでは様々な料理が提供されるが、マグロ1匹の刺身は外国人にも大人気のようだった。
ただ、英語で「ツナ」と書かれると、日本人には「ツナ缶」を連想してしまうのが悲しいところ。間違いではないのだが。

スイーツもフルーツも女性に大人気でここまでバイキングに入っていると、昼食だけで3時間はかけたくなるような気分だ。

本稿で紹介したのは高級ホテルだが、もちろん庶民的ないわゆる安宿から中級ホテルまで数多く存在するので、予算と旅行スタイルで選択すれば良いだろう。
しかし、日本では体験できないスイートルームでぜい沢をするのにそれほどの費用が掛からないのであれば、予算が許す限りLCCで旅費が浮いた分を「リゾート」に回して楽しむことも検討してみてはいかがだろうか。

※写真はすべて記者撮影
取材協力 ジェットスタージャパン・フィリピン政府観光省

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

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