ジカ熱 日本国内で感染が広がる確率は16.6パーセント 北海道大らが発表

  by 松沢直樹  Tags :  

風邪と似たような軽度な症状ですむケースが多いものの、妊娠中の女性が感染すると、胎児が水頭症に罹患する可能性があることがわかり、心配される声が高まってきました。

また、身近に多く存在するヒトスジシマカなどに血を吸われることによって罹患することがわかったため、この病気が後発しているブラジルでは、妊娠中の女性はリオデジャネイロオリンピックの観戦を控えるように政府が異例のステートメントを出し、世界各地に不安が広がっています。

加えて、可能性は低いものの性交渉で感染するケースもあることから、さらに不安が増しているようです。

理論疫学の専門家である北海道大学の西浦博教授は、国内にジカ熱が持ち込まれる可能性は16.6パーセントで、仮に持ち込まれても限局的になることを5日付けの英国の科学雑誌に発表しました。

ただし、これは現在の入出濃くや輸出入業務に携わる方の動向を勘案したもので、リオデジャネイロオリンピックに大量の人が移動すれば、ジカ熱に罹患する人は当然増えるとも言及しています。
少なくとも国内で生活しているぶんについては、ほとんど気にする必要はないようです。

この夏、リオデジャネイロオリンピック観戦に出かける方や南米に出かける方は、虫除けスプレーの持参や、帰国後に何らかの症状が出た場合は、ジカ熱の対応をしてくれる医療機関を受診できるようあらかじめ調べてから渡航するなどの対策をしておくといいでしょうね。

写真はイメージ CCライブラリー http://cc-library.net/010002658_free-photo/ より

松沢直樹

福岡県北九州市出身。主な取材フィールドは、フード、医療、社会保障など。近著に「食費革命」「うちの職場は隠れブラックかも」(三五館)」近年は児童文学作品も上梓。連合ユニオン東京・委託労働者ユニオン執行副委員長