Nokiaは、6万ドルの仮想現実(VR)カメラで、ハードウェア・ビジネスに、カムバックする。2016年3月18日
By Stu Woo、WSJ
Nokiaは、2014年に、Microsoftに、モバイル・ビジネスを売却するまで、手頃な価格の携帯電話のメーカとして、よく知られていた。
このフィンランドのITベンダ、Nokiaは、ビデオ制作会社が、VRビデオを撮影するための、Nokia OZOと呼ばれる、6万ドルのVRカメラで、ハードウェア・ビジネスにカムバックする。
このVRカメラは、Nokiaにより、2014年7月に、カメラ技術部門のヘッドとして雇用された、Dolby研究所にいた、Ramzi Haidamus氏により考案された。
Ramzi Haidamus氏は、Nokiaから、消費者向けのハードウェア部門で、同氏が考案した、VRカメラで、何ができるかを考えるよう依頼されたと述べた。
Ramzi Haidamus氏は、興味を捕える、最初のモノは、VRカメラの初期のプロトタイプであったと述べた。
Ramzi Haidamus氏によると、このVRカメラは、8個のレンズとワイヤの房を持ち、クモのような形をしているという。
1年半後に、このVRカメラは、8個のレンズを持つ、つやのある、グレーの、マスクメロンの大きさの球形をした、Nokia OZOという名前の製品になった。
VRビデオを撮影するために、ビデオ制作会社は、異なった方向を示すレンズを持つ、7台のGoProカメラを、リング上に配置したVRカメラ、Nokia OZOを使用する。
Nokiaは、このVRカメラ、Nokia OZOが、最初のハイエンドの、マイクを内蔵した、VRカメラであるという。
Ramzi Haidamus氏は、このVRカメラ、Nokia OZOを、ビデオ制作会社に、6万ドルで販売するか、あるいは、レンタルするという。
さらに、同氏によると、Nokiaは、より手頃な価格のVRカメラを、個人や趣味の写真家向けに販売するという。
VRビデオ制作会社が、このVRカメラ、Nokia OZOを、購入したらよいか、レンタルしたらよいかを見積もるのは難しいだろう。
VRビデオを見るために、一般のユーザは、Google Cardboardのような、手頃な値段のVRヘッドセットが必要になる。
ユーザは、Google Cardboardのような、VRヘッドセットに、スマートフォンを装着して、VRビデオ制作会社が、VRカメラ、Nokia OZOで撮影した、VRビデオを見ることができる。
Gartnerのアナリスト、Brian Blau氏は、2016年に、100万台以上のVRヘッドセット、あるいは、ARヘッドセットが販売されると期待していると述べたが、急速に、広く普及するとは期待していない。
Brian Blau氏によると、VRヘッドセットが、一般に広く普及するまで、5年から10年はかかるだろうという。
ロンドンのイベントで、Nokiaは、参加者が、屋根の上に設定した、VRカメラで撮影した、屋外コンサートのライブ映像のVRビデオを、VRヘッドセットで見ることができるようにする。
このVRビデオの品質は、極めて良く、筆者は、このVRヘッドセットで、ライブ映像を見て、うっとりした。
例えば、VRヘッドセットを掛けた筆者が、キーボード奏者に、頭を向けると、キーボード奏者が、右側に、2歩ジャンプしたのが見えた。
筆者が、異なったレンズで作成された、ショット間を切り換えた時に、切り換えは、あまりスムーズに行われなかった。
Ramzi Haidamus氏は、Nokiaのソフトウェアは、ライブ放送用に、異なったレンズから、ビデオを、シームレスに切り換える方法を学習しているという。
Ramzi Haidamus氏は、Nokiaが、2016年末までに、ソフトウェアのアップデートで、この問題を解決することを期待している。
Ramzi Haidamus氏は、VRカメラ、Nokia OZOが、2015年に、北米で紹介されて以来、何台ぐらい販売されたかを、明確にすることを控えていた。
Ramzi Haidamus氏は、Nokiaが、VR市場に、VRカメラ、Nokia OZOで参入することは良いことであると述べた。
VRカメラ、Nokia OZOの出荷は、同社のハードウェア部門が、通信機器を販売する、メインのビジネスを補完することを望む、Nokiaの主な賭けである。
Ramzi Haidamus氏は、「このVRカメラ、Nokia OZOは、携帯電話、以来、Nokiaが、ハードウェア・ビジネスに復帰するための、最初の製品である。」と言い、「このVRカメラ製品で、ハードウェア・ビジネスに再投資している。」と述べた。