最近の秋葉原と言うと食に関しては非常に充実している気がします。若干、ケバブ屋さんの多さは謎ですが、全体的に”肉系メニュー”に関して不自由する事はありません。
しかし!
食事だけなら余裕ですが、夜にお酒を飲もうとするとイマイチ悩んでしまいます。
というわけで、今回は秋葉原の”酒”についてリサーチを始めた筆者が、オススメの店を紹介してみましょう。
元祖とんみそ!『串八珍』
さりげなくガジェット通信編集部に用事のあった筆者は、夕方からの微妙な時間を潰す為に周辺を徘徊していました。
すでにお昼はカレーを2つ食べているので今更”飯系”は必要なく、かといってカフェで時間を過ごす風習はありません。
となると、筆者的にはちょっとビールでも飲んで、喉を潤したい衝動に駆られます。
しかし!
待ち合わせ時間まで小一時間なので、あまりガッツリと居酒屋に入っても、盛り上がった頃に終了となるので微妙です。
するとどうでしょう?
『串八珍』なる店が編集部の至近距離にあるではありませんか! これなら待ち合わせ時間ギリギリまで、安心して酒を飲む事が出来る予感です。
焼き鳥が安いぞ!『串八珍』
まずはビールを飲みながら、何を食べるかメニューを見ながら思案します。
確実、腹は減っていないので筆者としては”焼き鳥”をメインに、酒を2杯くらい飲めれば上々でしょうか?
ほほう……。
税別とは言え、焼き鳥一本100円からとなると、ちょっと嬉しくなってしまいますね。
最近は焼き鳥も一本120~150円、高ければ200円とかするので100円となるとリーズナブルと言えるでしょう。
「もしかしたら業務用の冷凍焼き鳥なんじゃないか?」
みたいな不安が頭を過ぎりますが、何気に”せせり”みたいなマニアックな部位もあるので、もしかしたら”手刺し”の可能性も高いと踏んでの入店で御座います。
安定のファーストチョイス!
筆者的に鶏で一番美味しいと思う部位、首肉を使った”せせり”は安定のファーストチョイスで御座います。鶏肉のコクと程よい脂、適度に締まった肉質は、焼き鳥に向いています。
次に”ぼんじり”も合わせましょう。鶏皮も選択肢としては悪くないのですが、この”ぼんじり”(鶏の尻尾の方)だと脂の乗ったプリプリな身も味わえるのでお得です。
さらに焼き豚でハラミ、シロ、網脂レバーを追加します。
珍しい所では”網脂レバー”とか気になりますね。気になったら食べる派なので、ここは迷わずファーストオーダーに組み込みます。
基本的には塩派な筆者ですが、大将が
「網脂レバーはタレがオススメです!」
と言う事で、ココは素直にタレにチェンジです。このように塩、タレに関してアドバイスを頂ける焼き鳥屋さんは、優良店である事が多いので覚えておきましょう。
100円だから残念な可能性もあると覚悟していたのですが、出て来た焼き鳥はどれも良い出来栄えです。
串も手差しで、大きさも丁度良く100円の焼き鳥には見えません。
「コレは勝つる!!」
迷わず追加オーダーをする筆者で御座います。
秘伝とんみそ『串八珍』
筆者の予想を上回る『串八珍』の焼き鳥に敬意を表し、店の看板とも呼べる”秘伝とんみそ”のシリーズを追加します。
左からカシラ、豚レバー、豚バラのラインナップです。
この写真の味噌的な何かを串にチョイとつけて食べると、激ウマらしいですね。そう言えば焼き鳥に味噌をつけて食べる地方もあった気がします。
ちなみに『串八珍』では、お通しとして”大根おろし”が出て来ます。これは珍しいんじゃないでしょうか?
この大根おろしに”ぼんじり”などの脂の多いメニューを合わせると、非常に美味しく頂く事が出来ます。
口直しのキャベツも良いのですが、意外と大根おろしも正解かもしれません。
焼き鳥のお作法
基本、普通に食べればマナーを逸脱する事は少ないのですが、とりあえず
「串から外す」
のはNGなので覚えておきましょう。何人かで行くと串から外して食べやすい(分けやすい)形にしてしまう輩が居ますが、正直
「お前達に焼き鳥を食べる資格はない」
とダメ出しをしておきます。焼き鳥は仕込みが一番大変でして、綺麗に串を何百本も打つ為に、職人さん達(パートのおばちゃんの場合もある)は昼頃から一生懸命、串を刺しているのです。
取り分けたいなら人数分の串を頼むべきであり、気を利かせたつもりで串から外すなど外道と言わざるを得ません。
ちなみに横浜の某有名店では、串を外す行為は万死に値するので特に気を付けて下さい。
あと、女子が串にかぶり付くのに抵抗がある場合、二口目は身を箸でずらしてやると良いですね。
これはNG行為ではありませんのでオススメです。むしろ、こうやらないと二口目の焼き鳥に”とんみそ”をつける事が出来ません。
網脂レバーが超絶に美味しかった件の是非
全体的に満足だった『串八珍』の焼き鳥&焼き豚ですが、特に”網脂レバー”が絶品だったので追加オーダーで御座います。
焼き鳥で豚レバーを食べると、いくらレア気味に仕上げても”もっさり”した食感になりがちです。
このモッサリ感に馴染めず、レバーが嫌いな人も居るくらいですが、脂の少ない部位ですので仕方ありません。
しかし!
それを”網脂”と呼ばれる、内臓を覆う網目のような脂肪を巻いて焼くと、適度に脂が追加されるので、レバーがパサパサのモサモサにならないのです。
無論、マニアックな所では鶏の”白レバー”もある訳ですが、要するに脂の乗ったレバーは絶品であるという事です。
しかも炭火で焼くので余分な脂は滴り落ちるので、変に脂がクドくなる事はありません。むしろ焼き鳥のタレと脂が絡んで艶々のテカテカに仕上がります。
これは完成度が高いですね。
脂の少ないレバーに”網脂”を足す事で、白レバーに匹敵する食感と美味しさを手に入れる事に成功しました。
”つくね”も絶品である!
さらに焼き鳥屋さんの個性が出る”つくね”も美味しゅう御座いました。
最後の一杯は体に良さそうな『串八珍』オリジナルドリンク『プレミアムラーク』なる酎ハイを頂きます。
この『プレミアムラーク』が焼き鳥の脂に合うので、是非とも試して欲しいですね。
どの程度、健康になるのかは謎ですが、飲まないよりは飲んだ方が体に良さそうな予感です。
最後は飲み放題、飲み放題(大事な事なので2回書きます)の秘伝鶏スープ的な何かで締めようと思ったのですが、この日はなぜか味噌汁で御座います……。
「ランチに余った味噌汁な予感全開ですが?」
ま、まあコレはこれで締まるのですが、ちょっとアンニュイな気持ちになった筆者です。
しかし”食べ物を粗末にしない”と言う姿勢は大事かと思われるし、それなりに美味しかったので良しとしましょう。
『串八珍』 総評
焼き鳥100円だから多少は不味くても許せると思って入った『串八珍』ですが、何気に焼き鳥のクオリティーが高くて驚きました。
炭火でしっかり焼き上げられた、手刺しの焼き鳥の数々はどれも平均点以上の美味しさです。
特に網脂レバーは絶品と呼ぶに相応しく、これを食べる為だけに『串八珍』に訪れるだけの価値がありました。
それでは、是非みなさんも秋葉原の帰りには『串八珍』で一杯やってみて下さい。美味しい焼き鳥&焼き豚がリーズナブルに愉しめますよ。
『元祖やきとり串八珍』末広町店
住所:東京都千代田区外神田6-14-1 日興ビル1F
月~金 16:00~22:30
土曜日 14:00~23:00
定休日:日曜祝日