火星にジャガイモ畑が開拓できるか? NASAとペルー研究機関の実験

  by 松沢直樹  Tags :  

ペルーの首都リマで、NASAとペルーの研究機関がじゃがいもの実験を3月より行うことを明らかにしました。

NASAと「じゃがいも」というと、どうもピンときませんが、目的は火星の過酷な環境でも栽培ができるじゃがいもの品種を探そうというもの。

NASAとペルーのリマにある国際ポテトセンター(CIP)では、4500種のうちから選ばれた品種のうち、火星での自然環境に似せた状態の中でも生育が可能なじゃがいもを100品種選定し、栽培実験を行う予定。
将来的には、野菜を育てるためのドームも建設するための礎ともなる重要な実験となります。

100品種のうち40品種はアンデス山脈原産で環境の変化にも耐え、岩が多く水分が少ない場所でも育つ品種。
残りの60種は、人工的に品種改良されたもので、塩分が含まれる土壌で、かつ少ない水分でも育つ品種。ウイルスに対する免疫も獲得しているもの。

今回の研究は、火星での将来的な大規模な野菜栽培のための実験ですが、研究者らは今回の実験を応用することによって裁や岩が多い地帯などといった、地球上の耕作に向かない地域でも生産が可能になるのではないかと期待を寄せています。

ちょうど火星に宇宙飛行士が一人で取り残されるストーリーの映画『オデッセイ』が話題になっていますが、今回の研究により、地球以外の惑星や衛星でも植物が栽培できる可能性が見えてくるのか、注目が集まることになりそうです。

※写真はイメージ ぱくたそ https://www.pakutaso.com/20130755204post-3079.html より

松沢直樹

福岡県北九州市出身。主な取材フィールドは、フード、医療、社会保障など。近著に「食費革命」「うちの職場は隠れブラックかも」(三五館)」近年は児童文学作品も上梓。連合ユニオン東京・委託労働者ユニオン執行副委員長