”くノ一”による忍法・変わり身の術を見た? 『甲賀流忍者復活祭』取材レポート

  by 古川 智規  Tags :  

滋賀県甲賀市が2月21日(日)に開催した「甲賀流忍者復活祭」を取材した。
忍者と言えば甲賀と伊賀が忍者ブランドしてはあまりにも有名であるが、県境を挟んだ隣同士である。
伊賀は現在の三重県伊賀市を中心とした地域で、甲賀は現在の滋賀県甲賀市を中心とした地域にある。
甲賀は「こうが」ではなく「こうか」と読むのが正しい。

さて、記者はJR草津線の甲南駅から会場となった「忍の里・プララ」まで、無料のラッピングシャトルバスで向かった。
バスはコミュニティバスでよく使われる日野ポンチョだが、ここまで派手にラッピングされたバスに忍者と言われても…というのはご愛敬。

イベントの目的は、甲賀市の観光戦略の一環で、様々な調査研究の発表の場でもあり、手裏剣投げなど忍者の気分を満喫できる「甲賀流忍者体験」としての市民参加型のイベントでもある。

会場は家族連れが多く、親子や兄弟で手裏剣投げに興じるほほえましい姿も。

記者がこの記事で案内役に仕立てたのは甲賀市観光協会PR大使の前川保志花さん。
”くノ一”なのに、忍びもせずウロウロ動き回って甲賀市を来場者にPRしていたところを記者が捕まえて撮影させてもらった。

会場では滋賀県のお茶が振る舞われていた。

最初に甘みがあり後で苦みがくるお茶や、その逆の順序で味がくるお茶等、休憩場所としても大盛況で、係の人はでっかい急須に何度もお湯を注いでは配って回っていた。

地元密着型媒体も、ここぞとばかり忍者コスプレでPR活動。
グッズも作っていて、地域とともに盛り上がると意気込んでいた。

またまた登場のほしか殿。
彼女はフリータレントで、テレビ番組出演をはじめラジオ番組パーソナリティー、イベントMCやモデル等、幅広い分野で活躍する。
もちろん滋賀県甲賀市を愛する甲賀出身の”くノ一”だ。

忍者ワークショップも多く開催されていた。
こちらは、風呂敷で忍者の覆面を再現するワークショップ。

「忍法!風呂敷術!」かどうかは知らないが、特にご年配の来場者は子供のころにはよく忍者ごっこをしたと懐かしそうに孫たちの忍者姿を見ていた。

ほしか殿、次は何でござるか?

忍者の兵糧丸作りのワークショップ。
栄養満点の携帯食といったところか。

8つの材料をすりつぶし、水でこねて丸くする。
これを蒸して出来上がりという、意外と簡単なもの。

隣の栗東から遊びにやってきた家族4人。
カメラを向けると目線はくれるのだが、肝心の兵糧丸の手が進まない。
ママは娘の兵糧丸を手伝いながら、「もうやる気ないみたいですね。(笑)」とあきれ顔。
パパは息子が作っている兵糧丸のにおいをかいで「ニッキが入ってますから、京都の八つ橋に似た香りですね」と語ってくれた。

ビニールでできた忍者屋敷というかお城の中は、子供の遊び場。これは空気圧で膨らませている風船のようなもの。
中では飛んだり跳ねたり大はしゃぎ。

お昼ごろには、セレモニーが開かれ地元関西のテレビ局が多く詰めかける中で盛大に執り行われた。

ほしか殿は、いつの間にかMCを務めていた。忍法・変わり身の術か。

中嶋武嗣甲賀市長は忍者で甲賀市を盛り上げていき発信していきたい旨のあいさつを行った。

さらに、市議会議長まで登場し、あいさつ文を懐から出した巻物で披露する芸の細かさが来場者に好評だった。

甲賀市には本物の忍者の末えいも存在し、現在でも学術的な見地からの研究も続けられている。
忍者の里・忍者村等の常設体験施設もあるので、行ってみてはいかがだろうか。
新名神高速道からは目的地に合わせて3つのインターチェンジが利用でき、1つのパーキングエリアとサービスエリアがある。
鉄道利用の場合は、東海道新幹線米原もしくは京都から東海道線で草津下車、草津線に乗り換えて市内5駅が利用可能。

※写真はすべて記者撮影

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

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