IDC Financial Insightsによると、2015年における、世界の金融サービスの支出は、モバイル、クラウド、および、ビッグデータ&分析に、1140億ドルを費やすという。 2015年12月21日
新たな「IDC Financial Insights Perspective, Worldwide Financial Services 3rd Platform IT Spend 2014-2019 : Opportunities Abound (Doc #US40697215)」によると、金融サービス業界は、世界全体で、モバイル、クラウド、および、ビッグデータ&分析(BDA)技術に1140億ドルを費やすという。
IDCは、2015年における、世界の金融サービス業界の、ITへの支出の合計が、4550億ドルになると見積っている。
言い換えれば、2015年に、世界の金融サービス業界は、モバイル、クラウド、および、ビッグデータ&分析(BDA)技術に、IT予算の25%以上を費やすことになる。
このレポートによると、これらの3技術への支出は、2019年には、世界の金融サービス業界のIT予算の約30%を占めるようになるとしている。
このレポートは、「金融機関は、これらの技術(モバイル、クラウド、および、ビッグデータ&分析(BDA))に焦点を合わせ、自分たちの業務で活用することが増えるだろう。」としている。
新たな見通しには、以下のIT予測が含まれている。
・モバイル、クラウド、および、クラウド、ビッグデータ&分析(BDA)
・銀行、保険、および、資本市場
・米国と世界の他の国の、トータルな世界予測
IDC Financial Insightsの上級アナリスト、Karen Massey氏によると、金融サービス業界が、焦点を合わせる、IT予算の分野(モバイル、クラウド、および、ビッグデータ&分析(BDA))に次ぐ、4本目の柱は、ソーシアル・ビジネスになるという。
Karen Massey氏は、さらに、金融機関は、第3プラットフォーム(モバイル、クラウド、ビッグデータ&分析(BDA)、ソーシアル・ビジネス)を活用して、顧客や取引パートナーなどのニーズに合うよう、自分たちの業務を改善することで、今後、10年間に、最も意味のあるビジネス機会を得るだろうと述べた。
金融機関は、モバイルで、顧客のニーズに対応し、従業員の作業効率を向上させ、クラウドで、コンピューティング・コストを低減させ、クラウド、ビッグデータ&分析(BDA)で、顧客や投資家などのニーズに対応し、ソーシアル・ビジネスで、顧客や取引パートナーや従業員とのコミュニケーションを円滑にする。
モバイル化は、売上を増やし、生産性を改善し、顧客や従業員の満足度を向上させる。
1)モバイル化の要素には、以下のものがある。
・モバイル・ハードウェア:タブレット、スマートフォン
・モバイル・ソフトウェア:エンタープライズ・モビリティ管理、モバイル・エンタープライズ・アプリケーション開発、モバイル・エンタープライズ・セキュリティ、接続性とポリシー管理、モバイル・エンタープライズ・アプリケーション
・モバイル・サービス:無線データ通信サービス、モバイル・エンタープライズ・サービス
クラウドは、ビジネス・プロセスを効率化し、顧客の獲得や顧客経験を改善する。
2)クラウドの要素には、以下のものがある。
・サービスとしてのソフトウェア(SaaS)
・サービスとしてのプラットフォーム(PaaS)
・サービスとしての基盤(IaaS)
ビッグデータ&分析は、革新を加速させ、最適化を促し、コンプライアンスを改善し、データ駆動の意志決定を使用して、顧客をサポートする。
3)ビッグデータ&分析(BDA)の要素には、以下のものがある。
・ビッグデータ基盤:サーバ/コンピュート、ストレージ、ネットワーキング、データセンターの設備
・高性能なデータ分析(HPDA)
・ビッグデータ・ソフトウェア:情報管理、発見と分析、アプリケーション