Lytroは、仮想現実(VR)ビデオを撮影するための、没入型のカメラ・システムを発表した。 2015年11月5日
By Nathan Olivarez-Giles、WSJ
Lytroのカメラ・システム製品は、未来の何かを感じさせた。
9年間の歴史がある、Lytroは、プロの向けの、ライト・フィールド・カメラや画像処理プラットフォームを構築し、提供している。
Lytroのライト・フィールド・カメラは、何かを撮影した後に、静止画像に、再度焦点を合わせられるようになっている。
Lytroは、360度の仮想現実(VR)ビデオを撮影することのできる、何百台ものライトフィールド・カメラを搭載した、巨大なカメラリグ、Immergeを構築した。
Lytroは、2012年に、消費者向けのカメラリグを開発した。
次に、Lytroは、2014年に、デジタル一眼レフ(DSLR:Digital Single Lens Reflex)カメラのユーザを対象にした、カメラリグの販売を開始した。
これらのカメラリグは、ライトフィールドと呼ばれる技術を特徴とし、カメラの愛好家向けに販売されたが、どのデバイスも大ヒットした。
Immergeカメラリグは、巨大な三脚の上に設置された、1立方メートルの容量を持つ球である。
この球には、何百台ものライトフィールド・カメラとセンサーを取り付けた、5つのリングが入っている。
LytroのCEO、Jason Rosenthal氏によると、LytroのImmergeカメラリグで、VRヘッドセットをかけたユーザが、仮想現実(VR)ビデオを、上下、左右、前後に動かして、見ることのできる、ライブ・アクション・ビデオを撮影できるという。
Lytroは、VRヘッドセットをかけたユーザが、ビデオ映像を、上下、左右、前後に動かせるようになることを、6方向の自由度と呼んでいる。
「仮想現実(VR)ビデオは、VRヘッドセットをかけたユーザが、360度の映像を、さまざまな角度から見られるようにする。」と、Jason Rosenthal氏が説明した。
Jason Rosenthal氏によると、ライトフィールド・カメラを搭載した、巨大なカメラリグ、Immergeは、映像コンテンツの制作者や映画会社が、視聴者に、極めて現実的な気分を味わえるようにする、360度のライブ・アクション・ビデオを制作できるようにするという。
VRヘッドセットをかけたユーザは、あたかも現実の世界のように、自然に、360度の映像を、あらゆる方向に移動できるようになる。
Jason Rosenthal氏は、Lytroの巨大なカメラリグ、Immergeを、販売するとしたら、数10万ドルになるだろうと、Wall Street Journal誌で述べた。
Lytroは、実際に、巨大なカメラリグ、Immergeを販売する計画はなく、ユーザに貸し出すようだ。
ライトフィールド・カメラを搭載した、巨大なカメラリグ、Immergeで撮影したビデオ映像は、既存のビデオ編集とビジュアルな効果を出すことのできる、Nuke、Adobe Premiere、および、AppleのFinal Cut Proソフトウェア用のプラグインを使用して編集することができる。
Lytroは、巨大なカメラリグ、Immergeで撮影したビデオ映像の、ストリーミング・ビデオ・サービスも提供する。
この計画は、意欲的であるが、リスキーでもある。
Rosenthal氏は、この取り組みが、Lytroが、行っている計画を、基本的に変更することを認めているが、あらゆる可能性があることだと主張した。
プロ向けのVRカメラリグ業界は、かなりニッチな市場であるが、Lytroは、フィルムメーカと提携し、360度のライトフィールド・カメラを作成している。
Affinity Mediaと呼ばれる、サンフランシスコのスタートアップは、13万5000ドル以上の、「Eye」と呼ばれる、42台のカメラが設置された球を構築した。
Affinity Mediaも、このカメラとカメラルグを、販売すると共に、貸し出すという。
Palo AitoのJauntは、コード名、Neoと呼ばれる、プロジェクトで、360度の映像を撮影し、処理し、編集することで協調している。
MicrosoftのHoloLens技術を使用した、VRヘッドセットで、この360度の映像を、仮想現実的に、見ることができるという。
「VRビデオを撮影するための、ライトフィールド・ソリューションの紹介ビデオ」