昔からアイドルファンの間では、“14才最強説”というものがささやかれている。女の子が女性へと成長していく過程で、一番輝いているのが14才だという説だ。
説に共感いただけるかどうかは、受け取る方それぞれであろうが、14才というのが女の子のひとつの象徴的な年齢であるのは確かだと思う。
その年齢の女の子から特に強く感じる魅力は“不安定さ”だ。
少女と大人の間を漂う不安定さ、そして現実と空想の間を行き来するような不安定さ、そんな不思議な感覚を感じさせてくれる。
そんな14才をキーワードにしたユニットが『ずんねfromJC-WC』だ。
『ずんねfromJC-WC』は、ミスiD2014グランプリの蒼波純と、実力派アイドルの吉田凜音による期間限定のユニットで、二人が出演した映画『女子の事件は、大抵トイレで起こるのだ。』がきっかけで結成された。もちろん二人とも14才である。
そんな二人が、11月18日に『14才のおしえて』でCDデビューする。
楽曲を手がけたのは、圧倒的な存在感を誇るミュージシャン大森靖子。
この曲もまた、少女たちの魅力を存分に引き出したものとなっている。
10月20日に公開されたミュージックビデオからも、その不安定な魅力を存分に感じることができる。
愛らしいルックスの内側に抱えた不安定な要素。そんなものが、音楽や映像に見え隠れする。
曲の途中、二人がリコーダーを吹くところがある。ライブでは二人が実際に演奏するのだが、その不安定さもまた、楽しい。
希望と絶望の間、憂鬱と快楽の間、そんな不安定な場所でふわふわと漂う少女たち。
二人は全力で、しかし楽しそうにはしゃぎながら、14才の今を全力で駆け抜けている。
ユニットはあくまでも14才にこだわり、吉田が15才になる12月には解散してしまうとのこと。
つまり、CDデビューからは1ヶ月にも満たないことになる。
生の彼女たちを楽しめるのはほんのわずかな間だけ。
14才の期間は短く、はかない。しかし、そのはかなさこそがまた尊いのだ。
※画像は『ポニーキャニオン公式ニュース』サイトより http://news.ponycanyon.co.jp/2015/10/11073/oshiete_h1_a