海外の掲示板で、「パイナップル」という果物の発音についての興味深いスレッドを発見。南米原産のこのフルーツ、フランス語でもドイツ語でもイタリア語でもオランダ語でもロシア語でも「アナナス」と発音するのに、英語では「パイナップル」。世界言語のくせに、なんで英語だけ浮いちゃってるの?
スレッドを見た人たちの反応
・スペインでは「ピーニャ」なんだが?
・それはカスティーリャの正統スペイン語じゃないな
・アルゼンチン(※公用語はスペイン語)では「アナナ」だよ
・じゃあピニャ・コラーダ(※パイナップルとココナッツ入りのカクテル)の由来は……
・地域ごとに違うね。キューバのスペイン語では「ピーニャ」だけど、南米出身の友人は「アナナ」って発音する
・アラビア語でも「アナナス」
・ポルトガル語では「アバカシ」
・南アフリカのアフリカーンス語では「パイナペル」
・韓国では「パイナップル」
・昔は果実はなんでもアップルって言ってたんだよ。松ぼっくりのような形の果実だからパイン・アップル
・正確には、17世紀まで松ぼっくりとパイナップルの両方ともパイナップルと呼んでたんだよ
昔の英語では、ベリー種以外の果実はみーんなまとめてアップルと呼んでいたという衝撃の事実が発覚。なんという大雑把さ!
じゃあ、リンゴと同じぐらいメジャーな印象のあるオレンジはどうなのかと思って調べてみたら、ヨーロッパにおけるオレンジの歴史は意外と浅くて、そのまま食べられる甘いオレンジはようやく16世紀になってから富裕層の間で食されるようになったそうです。
イギリスとパイナップルの出会いはさらに下って1670年頃、温室で育てられたパイナップルがイングランド王・チャールズ2世に献上されたのが初出。栽培が難しかった当時はべらぼうに高価なフルーツで、富とおもてなしの象徴として、古い門柱などにパイナップル型の意匠を見ることができます。
「アナナス」の由来は、南米ネイティブのトゥピ語でパイナップルを意味した「ナナス」。それが特に英語とスペイン語では、パイナップルの果実と見た目が似たpinecone(松かさ)のpineの部分と結びついて、それぞれ「パイナップル」「ピーニャ」と発音されるようになっていったようです。「パイナップル」「ピーニャ」系の発音をするのは、英米の他にスペイン、日本、韓国、フィリピン、南アフリカなど、世界的に見ると少数派。ちなみに、英語でアナナスと言う場合はパイナップル科の植物の総称を意味し、あまり日常的な単語ではありません。
画像とソース:imgur.comより引用
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