ニューヨークの米連邦控訴裁判所が、書籍のスキャニングに関する、著作権訴訟において、Googleを支援する。 2015年10月16日
By Jacob Gershman、WSJ
ニューヨークの米連邦控訴裁判所は、デジタル・コピー・プロジェクトの著作権侵害で、Googleを起訴した著者のグループによって起こされた訴訟を却下した。
第2回の米国連邦巡回控訴裁判所での裁判において、3名の裁判官の全員が、第1回の裁判の判決と同じく、「Googleがオンラインで読めるようにした書籍が、とても限定的だったので、Googleの版権のある数百万もの書籍をスキャニングした行為は、著作権を侵害していない。」と判決を下した。
2005年に、米国の著者のグループは、連邦裁判への告訴における「大規模な著作権侵害」で、Googleを起訴した。
検索結果リストの周りの広告を売っている、Googleは、2004年以来、2000万冊以上もの書籍をスキャンした。
法廷の記録によると、Googleは、図書館の書籍のコレクションをデジタルにコピーするために、いくつかの大きい学術図書館と協定を結んだ。
Googleは、ユーザが、書籍や書籍の必要は所を、テキスト検索できるようにする。
ただし、ユーザは、書籍のテキスト検索された部分だけを見ることができ、書籍の全体を見ることはできない。
第2回の米国連邦巡回控訴の裁判において、裁判官のPierre Leval氏は、次のように、意見を述べた。
1)著作権で保護された書籍を、権限もなくデジタル化したこと、デジタル化した書籍の必要な所をテキスト検索できるようにしたこと、検索された部分だけを見ることができるようにしたことは、著作権を侵害しない、公正な用途である。
書籍をコピーした目的は、書籍や書籍の内容をテキスト検索し易くしたことであり、Googleは、書籍全体のパブリックな表示を制限しているので、著者の著作権は保護されていると判断した。
Googleの商用的な特徴と利益の動機は、公正使用の否定を正当化しない。
2)Googleへ書籍を貸出し、著作権法に準拠した方法で、書籍をデジタル化したコピーを使用することを理解している、図書館へ、デジタル化したコピーを提供することも、著作権を侵害したことにはならない。
2013年の米国連邦巡回控訴の裁判における、裁判官のDenny Chin氏の判決で、次のように、意見を述べた。
裁判官のDenny Chin氏は、Google Booksの「パブリックな利益」を強調し、「Google Booksは、作者と出版社のために、学者が、データを分析できるようにし、書籍へのアクセスを拡張し、新たな読者を生み、著者や出版社に、潜在的な、新たな収益の源を提供する。」と述べた。
Googleは、訴訟に負けた場合、何十億ドルも失うことに耐えることになっただろう。
著作権法において、最小の侵害に対する損害賠償額は、作業あたり750ドルだという。
Googleは、著作権法に準拠していると主張し、Google Booksは、デジタル時代の図書カード目録であると説明した。